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1703年にピョートル大帝が、新しい首都サンクト・ペテルブルグを建設し始めてからまもなく、その郊外では、皇帝のための夏の別邸建設が始まりました。最初に、噴水の沢山ある庭園で有名な“ペテルゴフ”が、ロシアの国威の象徴として造られました。それから、“ツァールスカエ・セロー”(エカテリーナ宮殿のある)が。1760年代に、ガッチナ城の建設が始まり、その12年後にパヴロフスク宮殿の建設が開始されました。このように、ペテルブルグの周りには、皇帝の別邸が幾つもありまして、今は、その殆どが博物館となっています。
今回ご紹介いたしますのは、その内の一つ、パヴロフスクです。この町は、ドストエフスキーの小説“白痴”の舞台にもなっているので、聞いたことがある方も多いかと思います。
パヴロフスクは、皇帝パヴェル1世とその家族の夏の宮殿があった町として知られています。また、ヨーロッパでも最大級(600ヘクタール)の美しい庭園でも有名です。
ロシアの著名な建築史家クルバートフは、「どんなにパヴロフスク宮殿がすばらしくて、その宝物が高価でも、パヴロフスクの庭園と比べることはできない」と庭園の方を絶賛しています。19世紀初めのフランスの作家セン‐モラは、パヴロフスクの庭園の事を「どんな趣味嗜好にも、どんな気分にも合う庭園」と書いています。また、ロシアの詩人ジュコフスキーは、「一歩、歩くごとに、新しい風景画が目に飛び込んでくる」とも。兎に角、このパヴロフスクの庭園を褒める言葉を挙げ始めたら切がありません。
私もこの庭園が大好きで、時間を見つけては散歩します。パヴロフスクを訪れるのに、特に私が好きな季節は、なんと言っても秋です。このロシアの短い秋の間に、パヴロフスクの庭園は黄金に黄葉します。ロシアには、葉が赤く紅葉する木々が少なく、カエデのように葉が黄色くなる木が多いので、紅葉と言うより黄葉なのです。天気のいい秋の週末には、パヴロフスクの庭園は黄葉を楽しみながら散歩する人達で賑わいます。
秋にロシアで、カエデの木の多い公園を訪れると、カエデの葉で冠を作り、頭に載せているロシア人をよく見かけます。黄金の冠をかぶって、奇麗な風景をバックに写真を撮るのですが、秋のパヴロフスを120パーセント楽しむ方法です。子供から大人までカエデの冠を作っているので、ロシア人って、大雑把なわりには、結構器用なのだ〜と感心してします。来年は、そろそろ私もカエデの冠作りに挑戦してみようかと思います。
葉が散って、これから段々寒くなりますが、パヴロフスクの庭園は、丘陵に富んでいるので、冬には、そりをする子供たちで賑わいます。そりのレンタルもできるので、誰でも借りて滑る事ができます。冬は冬で、パヴロフスクは、楽しいところです。
画像上:パヴロフスク宮殿
画像中:パヴロフスク庭園の黄葉
画像下:カエデの葉で作った冠をかぶるロシアっ子
【短信】10月26日は、ペテルブルグ、モスクワ共に、初雪にして猛吹雪でした。突然やってきた冬に一番困ったのは、ドライバーだったようです。天気予報によると、今年は暖冬だそうです。
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