■ハッピーニューイヤー、そしてメリークリスマス 2005.1.17 update

とかく矛盾の多い国ですが、クリスマスの矛盾はロシア人自身も自覚しているらしく、最近はオープンに討論されるようになってきました。その矛盾に満ちたクリスマスですが、ロシアでは12月25日ではなくて、1月7日。これは現行の太陽暦ではなく、1918年までロシアで使われていたユリウス暦にそって祝うからです。ただし、新年は太陽暦の1月1日を祝います。つまり、ロシアでは、最初にお正月が来て、その後クリスマスが来ます。

ちなみに、サンタクロース(ロシアでは、マロースおじいさん)が子供たちにプレゼントを持ってくるのは、クリスマスではなく、新年です。ツリーは、新年からクリスマスにかけて飾ります。よって、ロシアがクリスマスや新年の雰囲気につつまれるのは、他の国より1週間ほど後になります。

本来、クリスマス前には精進期間があり、1月6日から7日にかけた夜に、一番星が見えるまで肉などを食べてはいけないことになっているそうです。それが、意地悪にもクリスマスの前に楽しいお正月が来るので、この精進期間を守っているのは、本当に敬虔な信者のみです。1月6日から7日にかけて、ロシア正教の教会はこうした敬虔な信者であふれます。ロシア正教の教会は、カトリックの教会と違って椅子がありません。長い儀式に立ったまま参加するのは大変なことです。途中で気を失って倒れる老人が続出するのも毎年のことです。

さて、この1月7日のクリスマスですが、お国が定めた祝日となっています。ロシアは言わずと知れた多民族国家、勿論宗教も多宗教。イスラム教徒もいればユダヤ教徒もいますし、仏教徒もいます。信じないのも自由です。つい十数年前までは、宗教自体否定していましたよね。それに、ロシア憲法の第14条では政教の分離まで謳っています。国が定めている宗教的祝日は、このロシア正教のクリスマス1月7日のみ。この日は、総主教が大統領と会ったり、国営テレビで儀式を生中継したりと、お国を挙げた一大行事となっております。実に寛容な国民性と言いましょうか、何と言いましょうか。最高裁でも争えそうな問題だと考える私は、まだまだ心が狭いと反省さえしてしまいます。

さらに驚いたことには、統計によるとロシア国民の78パーセントがクリスマスを何らかのかたちで祝うそうです。78%と言えば、どう考えてもこの国でキリスト教徒が占める割合より多い気が。クリスマスやハロウィーンまで祝う日本人として人のことは言えませんが、ロシア人もかなりのお祭り好きだと言えます。この1月7日のクリスマスの後に来る1月14日の旧正月を祝うロシア人もかなりいますから。1月は何かにつけて酒が飲める楽しい月なのです。

何はともあれ、そろそろ太陽暦のクリスマスを祝うようにした方がいいのではと毎年のことながら思います。

画像上:宮殿広場のツリー
画像下:ロシア版サンタ、マロースおじいさん。昔は青いコスチュームが主流でしたが、最近はサンタの影響か、赤が増えてきました。たまに白や金色のも見かけます。


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