■“袖の下”で生活を円滑にする 2004.12.6 update

皆さんは、賄賂を渡した事がありますか? 私は、あります。賄賂は生活を円滑にする手段と言いますか、方法として活用しています。と言うより、活用せざるをえない場合が多々あります。そこで、私が使った時や、使い方などを紹介したいと思います。

その一:空港で
毎回、日本から来る時には、これでもかと言うくらいスーツケースを一杯にして来ます。ですので、一度開けて、中から物を出すと簡単に元に戻りません。いつも税関では、開けろと言われないか冷や冷やします。不法な物は一切持っていないので、調べられても困らないのですが、開けるのが兎に角面倒。そこで、開けろと言われた時の為にちょっとした小物を用意しておきます。
最近はロシア人も目が肥えてきてあまり喜ばれなくなりましたが、100円ショップの品で十分です(例えば扇子など)。それを渡すと、よっぽど怪しい物がX線に映っていない限り、開けるのを免れます。

その二:大学で
当地の大学に入学の際、高校の卒業証明(英文)が必要だと言われましたが、あいにく用意していませんでした。無いと言うと、500ドルで免除すると言われました。結局、卒業証明は、親に頼んで送ってもらいました。
入学当時、私はアパートを借りていましたが、友人は学生寮に入りました。到着して、一緒に寮へ行くと、管理人に部屋を案内されました。部屋にはベッドしかありませんでした。机や椅子は無いのかと聞くと、寮も財政難でもうしばらく買えないと言われました。
ナイーヴな私たちは、それなら仕方が無いと納得し、後でこの事をロシア人に話しました。すると、「馬鹿だな、お前達。金が無いってのは、金をくれれば用意するというサインだったんだよ」と言われました。翌日、チョコレート一箱とワイン一本持って管理人のところへ行くと、無いはずの机と椅子が与えられました。

その三:病院で
3年ぐらい前、私の女友達が急性盲腸炎になり、救急車を呼びました。救急隊員は、評判のいいA病院は一杯だから、B病院へ連れて行くと言いました。友人の両親は、これでA病院へ連れて行ってくれとお金を渡し、A病院へ連れて行ってもらいました。
病院では手術前に医者から、普通に手術をすると傷跡が大きくなる可能性もあるが、追加料金を払えば傷をよりコンパクトに目立たなくする事も出来ると言われ、渋々追加料金を払いました。娘の面倒を宜しくお願いしますと、看護婦にも少し渡しておいたようです。
ソ連時代、医療は全て無料でした。いまだに無料のところも多く、医師や看護婦の給料は凄く少ないので、こういった医者と患者の関係がごく普通になっています。青年が、兵役逃れの為に医者に金を払って、偽の診断書を書いてもらうこともよくあるようです。

その四:交通警察
最近、交通警察による収賄をなくすようにと、交通規則違反の罰金をその場で徴収する事が禁止されました。するとどういう事かといいますと、小さな罰金でも銀行まで行って支払い手続きをしなくてはならなくなったのです。銀行まで行って支払い手続きをするくらいなら、その場で警察に袖の下を渡して済ませた方が手っ取り早いので、私も必要に応じてそうしています。

賄賂を渡すタイミングや、渡し方、またその量は、現地に長く住んでいないと分からないものです。私も以前は、相手に示唆されてもそれに気付きもしなかったのが、最近では直ぐに分かるようになってきました。待たされたり、変な仕事をされて不愉快な思いをするよりは、100円ショップの品で済むなら安いものと割り切って活用しています。

画像上:市庁舎。本文とは関係ありません。
画像下:旧型救急車。国産車ボルガのユニバーサルタイプを救急車にしたものです。


<<もどる