|
3月第1週の月曜日から7日間、ロシアでは「マースレニッツァ」と呼ばれるロシア正教の春のお祝いがあります。「ブリヌィ」という薄焼きクレープ(パンケーキ)を焼いて、イクラやサーモン、バター、ジャム、サワークリームなどをつけてモリモリ食べるお祭りです。1週間続くお祝いの後は7週間の絶食(※注)が待っているので、このお祭り期間中にたっぷり栄養をつけねばなりません。
(※注)敬虔なロシア正教の人たちは、7週間の間、肉、魚はもちろん、乳製品や油を食べてはいけないという教えを守ります。昔はきのこ類も肉に数えられたらしいのですが、最近はきのこは食べてもいいことになったそうです。
ところでお祭りなら、パンケーキじゃなくてステーキとかバーベキューとかもっと栄養のつくものでお祝いしたら?という声が聞こえそうですが、これにはワケがあるんです。この春のお祝いはもともと農民のお祭りでした。貧しい彼らでも貧富の差を感じることなく楽しく祝えるよう安価な小麦粉で作るパンケーキが祭りの主役に選ばれたのです。またパンケーキは黄色くて丸い形から太陽の象徴でもあり、長く厳しかった冬を送り出し、太陽の到来を皆で喜ぶという意味も込められています。
より伝統的なイベント会場では「はりぼて人形(カカシのようなもの)」が祭りのイメージキャラとして登場します。モスクワでは昨年度より、観光客を呼び込むべく、この春のお祝いを世界的にメジャーなお祭りにしようとルシコフ市長はじめ関係者が力を入れてイベントに取り組んでいます。赤の広場では鮮やかな民族衣装を身にまとった人たちによる歌やダンスが披露されるほか、昔ながらの遊び道具で遊んだり、もちろんパンケーキもアルコールも売られていて最終日にはもみくちゃになるほどの大盛況ぶり。
昨年度は世界一大きなパンケーキを焼こう!という事で、重量300kg、面積なんと150平方メートルの巨大パンケーキを焼き上げたそうです。超ドデカパンケーキは市民約5500人以上に配られたのだとか。そして今年は「世界一高いパンケーキの山!」というテーマでギネスへの記録に挑戦するようです。約4時間の間に薄焼きクレープをどんどん焼いて積み上げていきます。予想では2メートルは堅いとのことですが、さてどうなりますか…?
冬は4時には真っ暗になり太陽もほとんど見られない毎日だったのが最近は暖かく、太陽の光がさんさんと降り注いで気分も晴れやかになる思いです。春の訪れをパンケーキと共に楽しく祝う!ほら、今にも明るい歌声が聞こえてきそうじゃないですか!
画像上:パンケーキは画像のように分厚く小さめのモノから薄くて大きめのモノなどいろいろあります。黄色くて丸い、が特徴です。
画像中、下:ステージで歌とダンスを披露するグループ
|