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11月26日〜12月1日にかけて、モスクワで「モスクワオートクチュール週間」という名のファッションショーが行われました。1994年から始まったこの大会、初年度はファッションショーだけだったようですが、2年目からは優勝者を決め、金のマネキントロフィーを授与するようになりました。8回目を迎えすっかりモスクワの定番になったこの大会、ロシアモード界の今を世界に発信するのに貢献しています。
今年は8名のロシア人デザイナーが大会に参加し、美を競いました。中でも注目されたのは、2000年、2001年と連覇を遂げたヴィクトリア・アンドレヤーノワの三連覇の話題でした。彼女はモデルデザイナーで、徐々にデザイナーとしての才能を開花させました。東南アジアでの留学経験を生かし、東洋テイストや斬新なコレクションに定評があります。
6日間に渡る大会の日程は、ロシア人デザイナーとゲストデザイナーのコレクションを織り交ぜて進行する形で行われました。充実のゲストデザイナーにはフランスからウンガロとソニア・リキエル、イギリスからはジュリアン・マクドナルドとヴィヴィアン・ウエストウッド、そしてイタリアからエミリオ・プッチが招かれ、様々なテイストに客席は沸きました。
会場は2500席を有するロシアホテルのコンサートホール。チケットは一般発売されていましたが、時間が合わずワタシはテレビで見るだけになったのですが、客席前列には各界からの著名人がずらり。ワタシが女王よ!と言わんばかりの有名歌手アーラ・プガチョワも、美しいモデル達の前ではただ見とれるばかり。
有名なロシア人デザイナー、アンドレイ・ユダーシキンは1994年、1999年にこの大会で優勝していますが、今年はゲストデザイナーとして参加していました。彼の2003年のテーマは「ジャパニーズ」だそうで、今後のコレクションに注目です。実験的な作品が売りで、今大会では作品の多くにコルセットを使い、セクシーさを協調する内容になっていました。最後はモンローそっくりさんが出てきて会場を沸かせるシーンも。
さて、大会最終日、参加デザイナーの数作品がずらりと紹介され、優勝者発表の瞬間が訪れました。ロシアモード協会会長や有名ファッション雑誌の編集長ら、イギリスからの来賓らによる審査の結果、今年は…98年大会の受賞者、イーゴリ・チプーリンが二度目の受賞に輝きました!
彼のおじいさんは繊維工場を経営していた人で、小さい頃からファッション業界と近い位置にいたようです。92年にはニナ・リッチ企画による世界若者ファッションデザイナーコンクールにおいて10名の中の1人に選ばれる快挙を遂げます。これにより一気に有名人へと駆け上がった彼は翌年、ミスワールドやミスロシアのドレスデザインを手がけ、西側でその名をアピールしました。95年になって初めて、モスクワにてファッションショーを行っています。現在32歳、わずか6年の間にめざましい活躍を見せた彼の今大会の作品は、「イタリア南部の女性の感性をイメージした」とのことで、白黒のモノトーンを基調として、シルクなどの柔らかい素材を用いたシルエットの美しいドレスが印象的でした。
ひと昔前は、店に並ぶ洋服はどれも全く同じモノばかりで、選択できるのは「サイズ」だけという世界だったモスクワ。今では大型デパートなどに西側ブランドがどんどん入っていて、デザイナーで選ぶ事も楽になりました。もっとも、市民の手に届く値段とはほど遠いものが多く、眺めるだけが精一杯ですが…。それでも、洗練されていく街の様子を見るのは面白いです。
毎年流行はありますが、ここ数年、ダウンコート人気が続いています。ストンとしたIラインで、フードや前合わせ部分にファーが施されているものが今年一番人気のようです。重いムートン(羊皮コート)を脱ぎ捨て、軽いダウンに走る若者達の視線は確実に外に向かっているなと感じる冬のモスクワです。
画像上:金のマネキントロフィー
画像中、下:今大会で優勝したイーゴリ・チプーリンの作品
【短信】数年ぶりにガツンと冷えているモスクワ。こちらでは咳カゼが大流行中で、どっちを向いてもゲホゴホな人ばかりです。かくいうワタシも風邪をこじらせてしまいました。
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