■賢いガレージの使い方(Useful Garage) 2007.5.15 update

日本の国土の27倍を有する広大なカナダでは、東部と西部の地理や気候が全く異なる。長く厳しい冬が続くオンタリオ州やケベック州などの東部では、車を氷点下の外気や雪から守るため、ガレージはまさに必要不可欠。

ところが、カナダ東部が吹雪に見舞われている冬の真っ只中の2月ごろ、ブリティッシュ・コロンビア州の西海岸にあるビクトリアでは、チューリップやクロッカスが咲き始める。温暖な気候に恵まれた土地では、一年じゅう車を戸外に出しっぱなしでも、大雪に埋もれてしまうことはないし、真冬の気温もめったに氷点下にならないので、エンジンが凍結する心配もない。

したがって、ビクトリアに住む人々にとって、本来の目的で使うガレージは、それほど必要でないわけである。そういう理由で、ビクトリアにはガレージのついていない家や、あってもガレージの役目を果たしていない家が多い。

DIY(Do It Yourself)が盛んなお国柄ゆえ、お父さんが週末になると工具の山に囲まれたガレージで、がぜん張り切って大工仕事に精を出す。ペンキの塗り替えから、バスルームの改装、庭のデッキ作りなど、自分でやってしまう器用なカナダ人は多い。

ホームセンターでは、改装工事のためのワークショップがあり、テレビでも日曜大工のハウツーものが多いので、お父さんはもちろん、マーサ・ステュワートを目指すお母さんの腕だってますます上がるわけである。ガレージの中は次第に工具がもっと増え、やがて作りかけのテーブルやら家具の一部が所狭しと並び、自慢工房と化すのである。

ガレージのさらに面白い使い方は、犬のグルーミングスタジオに変身させたり、バスルーム付きの寝室に改造して、賃貸アパートとして収入を得たりする在宅ビジネス。わずか車1台分のガレージでも、改築工事をすれば、りっぱなスタジオや寝室になる。家のドライブウェイ(車寄せの道)が窓やドア付きの外壁に続いて行き止まりになっていたら、その部屋は間違いなく元ガレージである。

個人宅でビジネスを開業するのは簡単で、市役所に1年ごとの登録料(約100ドル)を振り込むだけで良い。公共の交通機関や買い物に便利なロケーションなら、テナントは引く手あまたで、すぐに借り手は見つかる。ともすれば、不用の物置になってしまうガレージだが、ビクトリアの人たちは賢く堅実な活用方法を心得ているようだ。

-文中の画像-
画像右上:車2台収容できるガレージ付きの家。
画像左上:ガレージまでのドライブウェイはカットされ(ガレージに続いていた傾斜角のあるドライブウェイそのものを高くしたので、途中で切れているように見える)・・・ガレージは窓付きの部屋に変身。
画像右下:こちらも二世帯住宅に変身。
画像左下:昔のガレージの面影はありますか? ドライブウェイが窓やドア付きの外壁に続き、行き止まりになっていたら、その部屋は間違いなく元ガレージです。

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画像左:丸い小石で被われたユニークなデザイン。
画像中:ガレージが、今は貸し部屋に。
画像右:昔ガレージ、今はワンコの美容院。


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