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カナダは独立国ではあるが、英国連邦のひとつとして数えられ、エリザベス女王を元首とする。そして女王の代理としての役目を果たす副総督が各州に就いている。ビクトリアの閑静なロックランド地区にある副総督公邸は、BC州政府の公式行事や各国皇室の迎賓館としても使われている。
これほどのVIPを迎える副総督公邸であるが、驚くことに敷地内の庭は毎日一般公開している。建物内にはもちろん立ち入れないし、日没にはゲートが閉まるが、日中は誰でも車で公邸内に乗り入れ、駐車場に車を停めて、ゆっくり庭をまわることができる。しかも入場無料! 警備員の姿はめったに見当たらない。おそらくビデオカメラが公邸の敷地内のどこかにあるのだろうが、とても日本からは考えられないような、のんびりムードなのである。
公邸は22エーカーの森林と13エーカーにおよぶ庭園で成り立ち、延べ700人のガーデン協会のボランティアで管理されている。花の世話や雑草抜きの作業者は、ガーデニングの大好きなシニアーが多いらしい。手入れの行き届いた庭園は、テーマ別に「バラの円形ガーデン」「シャクナゲの園」「ハーブガーデン」「イングリッシュ・カントリーガーデン」「あやめ園」など、いろいろな顔がある。
小さな池には、カモやアヒルが自由に遊び、日本風の灯篭が建つロックガーデンには小さな滝もある。ビクトリアの名所「ブッチャート・ガーデン」に勝るとも劣らない見事な庭だ。犬を散歩しても、フンの始末さえきちんとすれば、おとがめはない。ブッチャート・ガーデンなら、大人ひとり21ドル(夏場)の入場料である。それなのに、ここはタダ! どうりで、結婚式の記念撮影の人気ナンバーワンの場所だとうなずける。
普段は日没と同時にゲートが閉まるのだが、10月末のハロウィーン前は例外だ。副総督が主催する地元のアーティストや子どもたちお手製のジャック・オー・ランタン(カボチャをくりぬいて作ったちょうちん)の展示会が開かれるからだ。闇夜の中で、公邸の芝生の上にたくさんのジャック・オー・ランタンがオレンジ色に浮き上がり、ハロウィーンムードを盛り上げる。
クリスマスとお正月は、公邸の建物(玄関ホールだけ)が一般にオープンされ、副総督イオナ・カンパニョーロのご挨拶を聞くことができる。このように、一年中ビクトリア市民に身近に親しまれている「エリザベス女王代理」の公邸である。
-文中の画像-
画像上:公邸正面
画像中:石灯籠と滝のある日本庭園
画像下:みごとなバラ園
画像左:バラのアーチ
画像中:ハーブガーデン
画像右:池でのんびりするカモたち
【短信】日本は梅雨入りで、蒸し暑い日々でしょうか。こちらは乾燥した夏を迎えました。芝生の水やりもお役所から厳しく制限されています。(6/29)
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