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ビクトリアは、ブリティッシュ・コロンビア州の州都である。しかし、バンクーバー島の最南端に位置し、人口わずか32万人のせいか、カナダ大陸西海岸の200万都市バンクーバーを州都だと誤解している人が多い。
インナーハーバーを見守るように建つ州議事堂は、ビクトリアを象徴する威風堂々たるロマネスク様式。当時25歳だった英国出身のフランシズ・ラッテンベリーによる設計で、1898年に完成した。
ラッテンベリーはそのほかエンプレスホテルやクリスタル・ガーデン、ワックスミュージアムの建物も設計している。
イタリアとアメリカから取り寄せた大理石を贅沢に使ったホール、モザイク仕様になった床装飾、カナダの歴史や産業の様子を物語る壁画など興味深い内装だ。
広い前庭には、春はチューリップやパンジーが咲き乱れ、夏はゼラニウムやマリーゴールドなど色とりどりの花が観光客を迎える。まぶしいほどの緑の芝生は手入れが行き届き、昼間は噴水のそばで憩う人たちがいる。
陽が落ちると、建物を縁取る3,333個のイルミネーションがビクトリアの夜景を彩り、一味違う議事堂の姿を見せてくれる。
議事堂では、毎日無料の見学ツアーがあり、私は過去に2回参加した。ガイドの案内で、議事堂内を30分ほどかけて回るのだ。
窓のひとつのステンドグラスが、実はずっと地下の倉庫に眠っていて、1973年に大改装したとき、偶然発見されたエピソードや、BC州旗の変遷の話、天井の装飾を銀製でなく、予算の都合でアルミ製にしたのだが、もしも銀だったら、酸化して黒くなるので磨くのが大変だけれど、アルミ製なので酸化やサビの心配がなく、おかげでメンテナンスが楽だとか、面白い話が聞ける。
州議会が進行している場合、傍聴席で見学することもできる。私が行ったときは、予算案が発表された2日後で、野党議員と財務大臣の質疑応答の最中だった。活気ある議会を予想していたのだが、なんと出席している議員はたった14名。半分以下の出席率である。
しかも、議員たちは自分の机の前にあるラップトップコンピューターに何やら打ちこんでいたり、隣の議員とおしゃべりしたり、質問のスピーチを聞いている人はほとんどいない。
こんな生々しい政治家の実態を知るためにも、無料見学ツアーは役立っているのかも・・・。
-文中の画像-
画像右上:州議事堂の堂々たる外観
画像左上:床のモザイク仕様
画像右中:カナダの産業を物語る天井画
画像左下:壁画の説明をするガイド
画像右下:偶然発見されたステンドグラス
【短信】ビクトリアは今、シャクナゲが美しく咲き誇っています。もうすぐ街灯にハンギング・バスケットの花がいっぱい飾られるようになると、本格的な観光シーズンを迎えます。(5/6)
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