■トーフの人気 2004.11.15 update

十年一昔というが、10年前のカナダでは、豆腐を手に入れようと思ったら、中華街の店か日本食料品店にわざわざ出向かなければならなかった。当時は値段も高く、あまり売れないせいか、製造年月日を確認しないと、酸っぱくなったような豆腐が、堂々と店頭に出ていたくらい。それに、一般のカナダ人は、豆腐をどうやって食べるか知らない人がほとんどだった。

ところが、最近はどうだ。和食ブームのおかげで、日本食レストランは繁盛し、豆腐入り味噌汁を箸で上手に食べるカナダ人が増えた。また、近年の菜食主義者の増加により、豆腐は「健康食品・ナンバーワン」として確固たる市民権を得て、どんなスーパーマーケットでも豆腐を売るようになった。

しかも、店頭ではSOFT(絹ごし)、FIRM(木綿)、EXTRA FIRM(固めの木綿)という具合に固さを選べるばかりか、すでに味つけのすんだ豆腐まで並んでいる。照り焼き風、四川風、マンゴーわさびソース付きのタイ風、ゴマしょうが風味など、パッケージを開けて温めればOKという便利さだ。もっと良心的な製品では、調理済みの豆腐がサイコロ状に切ってあり、スナック感覚で袋から手づかみで食べるという種類まで登場した。

杏仁豆腐を真似たような「トーフデザート」はいかがだろう? こちらもイチゴ風味、ピーチ風味、マンゴー風味、キーライム、はたまたカラメルシロップ付きなど、いろいろなフレーバーが目白押し。こちらも「パッケージを開けて、すぐに召し上がれます」というキャッチフレーズだ。試しにキーライム風味のトーフデザートを食べてみた。絹ごしの柔らかい豆腐の舌触りが良く、シトラス系のさわやかな後味。北米特有の甘すぎるデザートに慣れているので、砂糖を抑えた甘さに、ちょっとした感動を覚えた。

この一連の豆腐製品を作っているのは、バンクーバーに本社のあるサンライズ社である。ここでは豆乳もバニラ味、チョコ味など豊富な種類を生産している。ビクトリアでも多くの豆腐製品が、スーパーに取り揃えてあり、確実に売り上げを伸ばしている。

感謝祭やクリスマスの料理と言えば、七面鳥の丸焼き。ただし最近の傾向では、菜食主義者が多くなったので、『七面鳥もどき』の商品が売れている。その名もTurkeyならぬTofurkyといい、もちろん豆腐が原料だ。また、ホットドッグが大好きなカナダ人ならではの商品、トーフドッグも人気がある。

豆腐はカルシウム、たんぱく質、ビタミンB、マグネシウム、オメガ3、オメガ6、鉄分が高く、脂肪、コレステロール、炭水化物はほとんどゼロ。近年の研究で、更年期障害を軽減し、抗癌効果もあるとわかり、豆腐はまさにスーパーフードとして、カナダ人家庭の常備食品となりつつあるようだ。


-文中の画像-
画像上:店頭には、カラフルなパッケージに入った豆腐(TOFU)が並ぶ。値段は、一丁1.79カナダドル(160円)くらいから。
画像下:調理済み豆腐がサイコロ状に切ってあり、スナック感覚で袋から手づかみで食べるという商品まである。右端、はマンゴー風味の「トーフデザート」。

画像左:各種フレーバーの「トーフデザート」、2.0ドル〜2.99ドル(200円前後)というお値段でしょうか。
画像中:Turkey(七面鳥)ならぬ「Tofurky」、もちろん豆腐が原料だ。
画像右:ホットドッグ大好きのカナダ人ならではの商品、「トーフドッグ」。


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