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どこの国へ旅行に行っても、日本の家族・友人・同僚などへのお土産には頭を悩ますことが多いと思います。インドもその例外ではありません。インドのお土産で一番無難なのは紅茶。ダージリンをはじめ、アッサム、ニールギリなどが有名な産地となっています。経験上、インドから持ち帰った食べ物は誰も食べようとしませんが、紅茶だけは例外的に喜ばれることが多く、もっとも手頃なお土産と言えるでしょう。しかし、紅茶以外のものを買おうとすると、けっこう困ることが多いと思います。そんなときにオススメなのが、デリー南部にあるディッリー・ハートです。
ディッリー・ハートはデリー観光局とニューデリー市局によって運営されている、手工芸品の市場です。市場と言っても、一般庶民が買い物をするような雑踏と混沌の市場とは一線を画しています。その秘密は入場料。市場に入場するのに大人10ルピー(24円前後)、子供5ルピーを払わなくてはなりません。買い物をするのに入場料を払わなくてはならないのは、日本人にはあまり馴染みのないシステムでしょう。しかし、インドに来てみればそのシステムの賢さを実感すると思います。入場料がある分、物乞いやいかがわしい物売りが入って来なくなり、また来場客をある程度裕福なインド人や外国人に限定することができます。つまり、出店者、買い物客、双方に快適なショッピング空間となっています。
ディッリー・ハートのほとんどの店舗は、インドの各地の地方からやって来た職人たちが出している手工芸品の店です。彼らは15日間だけの期間限定で店舗を出しており、その期日が終わると村に帰って行きます。そしてまた新しい職人がやって来て店舗を出します。何かしらテーマを掲げたイベントが行われているときは、それに関連する職人たちの店舗がズラリと並ぶことがあります。例えばシルク祭りとなると、絹織物の店舗が集中的に並びます。また、地方に旅行に行くと、ディッリー・ハートに店舗を出したことのある職人たちとけっこう出会うことがあります。
このようなシステムのため、運がいいときは地方の珍しい品物をデリーにいながら買い求めることが可能となります。もちろん職人が手作りした品物ばかりで、質にはばらつきがあり、また値段も少し高めですが、掘り出し物を見つけるチャンスは存分にあります。なにより、かつて手工芸の牙城として栄えたインドの底力を垣間見ることができるでしょう(英領時代のダンピングによりインドの手工芸は大打撃を受け、未だにそのダメージから立ち直れずにいますが・・・)。きっと、何か気に入るものが見つかるはずです。
ディッリー・ハートは、観光客にとってもオススメの場所ですが、デリー在住の人々にとっても、毎回品揃えが変わるので、マメにチェックする価値のあるショッピング・スポットとなっています。地方に旅行に行ったときに買い逃したものに、ディッリー・ハートで出会うことも少なくありません。
ディッリー・ハートのもうひとつの特徴は、奥にある各州観光局経営のフード・コート。インド各地の州がそれぞれレストランを出店しており、デリーにいながら地方の料理を食べることができます。特に珍しいのは、アンダマン&ニコバル諸島の料理や、ナガランドなどの北東州の料理。ディッリー・ハートは、モモと呼ばれるチベット風餃子で有名で、いくつかの店舗でモモを食べることができます。
ただ、全て野外の露店になっているので、あまり衛生的ではなく、日本人観光客向けの食事場所とは言えないかもしれません。また、酷暑期(4月〜6月)の日中にディッリー・ハートでショッピングするのも辛いと思われます。ディッリー・ハートの一番奥には、ちょっとしたステージがあり、時々ここでインド舞踊の公演などのイベントが催されています。
もちろん、デリーには公営のセントラル・コテージなど、定価販売の高級土産物屋がありますが、ディッリー・ハートは地方の職人たちと直に接しながら品定めをできる楽しみがある場所です。ちなみに、ディッリー・ハートとは、ヒンディー語で「デリー市場」という意味です。デリーにいらしたら、一度は足を伸ばしてみることをオススメします。
画像上:ディッリー・ハートの入り口
画像中:市場の様子
画像下:フード・コートの様子。
  
画像左:竹細工を売る店、オリッサ州(東インド)のものか!?
画像中:メヘンディー(ヘンナ)を塗る人。インドでは、結婚式やお祝いのとき、この染料で手や足に独特の模様を描きます。
画像右:ラージャスターン州(インド北西部)特産、操り人形。
【短信】デリーは日中まだ日差しが強く、汗ばむほどですが、朝晩はだいぶ涼しくなりました。季節の変わり目で気温差が激しいので、体調を崩す人も増えています。(10/5)
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