■スペインのクリスマス 2007.12.18 update

いよいよ今年もお終いですね。地球温暖化の影響からか、寒くなるのが遅かったので、いつもに増して「もう12月?」という気分です。クリスマスの支度で買い物する人が多いのか、町中は車で混雑しています。深い霧で運転しにくいことが渋滞をひどくしていたようです。ほんの数メートル先が白くくもって見えないという経験は欧州ならではかもしれません。

ところで、スペイン消費者組合(UCE)が行った調査では、クリスマスのためにスペイン人は 一人当たり平均912ユーロ(約146,000円)も消費するそうです。ほとんど1ヶ月分のお給料全部をクリスマスのために使う、という感じですね。驚くべき金額ですが、この時期、魚は普段の倍、海産物は三倍、四倍、子羊や良い部分の子牛の肉も二倍、三倍の値段に跳ね上がることを思うと、それくらいになるかも・・・と納得できます。

テレビでは四六時中子ども向けのおもちゃの宣伝を流していますが、ほとんどが60ユーロ(約90,000円)以上もします。12月のはじめ、友人とスペイン唯一のデパートであるエル・コルテ・イングレスのおもちゃ売り場をうろうろして、またびっくり。その60ユーロ以上もするおもちゃが飛ぶように売れているのです。しかも、クリスマスが近づくにつれ、欲しいものがなくなるからという理由で、クリスマス・イブまで3週間ほどもあるのに、おもちゃ売り場はごった返していました。まぁ、もともとスペインは他の国に比べて、子どものおもちゃにお金をかける傾向があるのだそうです。

スペイン人の子どもが欲しがるものは、携帯電話、MP3プレーヤー、パソコンなどの電気製品だそうで、ゲーム機器も人気です。しかし、乾電池メーカーのデュラセル社によると、おもちゃに関しての欧州9ヵ国の調査で、スペインは毎日両親と遊ぶ子どもの時間が少ない国のひとつで、なんと毎日両親と遊んでいる子どもはたったの10人中2人だけという割合だそうです。高いおもちゃを買い与えて、子どもを放ったらかし、という構図が見えてきて、なんだか心配になります。

話を元に戻してクリスマス。値段が上がろうと何だろうと、クリスマスは親戚一同が集まってご馳走を食べるのがスペイン人なので、この時期、高級食材が売れます。日本では、クリスマスは七面鳥の代わりに鶏のモモ肉を食べるんだよ、というと、大抵のスペイン人が大笑いします。鶏肉は値段も安く、普段の食事という感じがするので、クリスマス商戦で狂った価格設定の中でも普段の値段をくずさない庶民のお財布にやさしい食材なのですがねぇ。

では、このへんでクリスマス用のごちそうレシピをいくつかご紹介します。
(1)鯛の塩釜焼き:内臓と鱗をとってきれいにした鯛を耐熱皿かオーブン用の皿にのせ、卵白でしめらせた岩塩で丁寧に包み、240℃のオーブンで約30分。目安としては岩塩が乾いて亀裂ができたらできあがり。丁寧に岩塩をはがして食卓にどうぞ。
(2)子羊のオーブン焼き:キャセロール(シチュー鍋)に入れた子羊に軽く塩をし、ニンニク、パセリ、タマネギ、ローリエを加え、オリーブオイルと白ワインをかけ、暖めておいたオーブンに入れて1時間半でできあがり。
(3)ザクロのサラダ:スペイン語ではescarola(エスカロラ)と呼ばれるヒロハキクヂシャというレタスのような葉っぱと、ザクロの実をほぐして混ぜ合わせただけの簡単サラダ。ニンニクをキツネ色になるまでオリーブオイルで炒めて、ワインビネガーと塩で作ったドレッシングをかける。スモークサーモンやトマト、ナッツ類などでアレンジも可能。

ほかには、エビをニンニクとオリーブオイルで炒めたり、カニをさっとゆでた物を大皿に飾ったり、上等な生ハムを並べたり。大勢が一同に集まるので、手間をかけず一度にたくさん出来るご馳走が多いようです。

書いていたらおなかがすいてきました。それでは皆様良いお年をお迎えください。

画像上:クリスマスパーティのテーブル。「とにかくテーブルがお皿でいっぱいなのが典型的なクリスマスよ」というのが友人の弁。
画像中:お歳暮代わりに、ワインや生ハムやお菓子をいっぱいに詰めたカゴを配る会社がたくさんあります。くじ引きの景品としてもポピュラー。
画像下:キリスト生誕の様子を描いたベレン。クリスマスツリーよりもよりスペインらしいものと言えます。それぞれの地域で工夫されているので眺めるのも楽しいです。


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