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10月最終日曜日の朝2時を一時間遅らせて3時にしてサマータイムが終わります。冬時間になり、夜になるのが早くなるのと同時に(地方にもよりますが)、急に冷え込んできます。出歩く人の数が減り、歩いている人もどこか家路を急いでいるような感じがしてきます。そんなとき、恋しくなるのは日本のラーメン屋の屋台。寒い夜にちゃちな丸椅子や板に腰掛けてすする、こってりした豚骨ラーメン(わたしは福岡出身です)。なんとも郷愁をさそわれるイメージなのですが、スペインにも種類は違うものの同じように屋台が存在します。
ヨーロッパならではだなぁ!と感じるのは、焼き栗屋台。1メートル四方くらいの鉄板で囲われた中に売り子さんが一人座り、その前には炭火の入ったドラム缶の様なものが置いてあります。この鉄板、昼間は閉じられていて、夕方になると開店。ぱちぱちと栗が焼かれています。伝統的に炭火を使うところもあれば、ガスを使っているところもあるようです。12粒ほどが一単位で1ユーロ(約140円)程度。円錐形に丸めた新聞紙によく焼けた栗をころころと入れてくれます。
ちなみに、スペインでは栗を生のまま食べる習慣もあるので、皮をむき、ビニールにパックされた生栗も売っています。最近は移民が増えてきた影響からか、以前は見られなかった焼きトウモロコシや焼き芋を売っているところも都市によってはあるのだそうです(残念ながら、わたしが住む町では見かけたことがありません)。
そして、チューロス屋。お祭りのときは必ずでてくる屋台の定番。チューロスとは、小麦粉と塩少々を水で練って細長くしたものを油で揚げ、好みによってお砂糖をふりかけて食べるドーナツのようなものです。人によっては、チョコレートを溶かした飲み物やお砂糖たっぷりのミルクコーヒーにつけて食べます。コーヒーに油が浮くことになりますが、そこは気にしないのがスペイン風。
寒くなるとお祭り以外でも出店されることがあるようで、この冬、うちの村にも登場しました! 週末の朝と夕方だけ屋台が開かれますが、娯楽の少ない村では大繁盛。体育館脇に開店しているので、サッカーやバスケットなどのスポーツクラブ帰りの親子連れに大人気のようです。実際、ぷーんと甘い香りがただよってくるので、犬の散歩中のわたしもかなりひかれます。お店にもよると思いますが、6本で1ユーロから2ユーロ(約140円から280円)。
スペインの屋台の王道といえば、チリンギートス。スペインで初めて過ごした夏、川沿いにできた屋台村(?)にわたしは毎日のように通いました。日本のラーメン屋台よりはいくぶん大きく、中にテーブルと椅子がいくつか入るくらいのお店です。いわば、壁やドアのないBARといったところでしょうか。よくあるメニューは、豚の顔の揚げ物、トルティージャ(スペイン風オムレツ)、オリーブなど。飲み物はワイン、ビール、清涼飲料水はもちろん、ブランデー、アニス酒、各種リキュールなどなど一通り揃っています。値段は、町中のBARよりも多少高めの場合もありますが、ビール一本1ユーロ(約140円)、豚の顔の揚げ物一切れ30センティモ(約40円)といったところでしょうか。
海沿いにあるチリンギートスだと、いわしの塩焼きが美味しいです。炭火でじっくり脂を落としながら塩味だけであっさり焼いています。美味しくて、ばりばり背骨まで食べていたら、周りのスペイン人に目を丸くされたことを思い出します。スペインでは、いわしは頭としっぽ、背骨をきれいに残して、身だけを食べます。
乾いた風に吹かれながら、家族や友だちとおしゃべりしながら飲むビールはまた格別。残念なのは、夏だけの開店なので、秋風が吹き始めると同時にどこも閉店してしまうのです。南国のイメージが強いスペインですが、南部や海沿いの地域を除いては、冬は外でビールなんて飲む気にはとてもなれないくらい寒いので仕方がありません。実際、11月はじめの寒い朝、路上駐車している車はカチンカチンに凍っています。
画像上:焼き栗屋台のおばさん。1ユーロ用と2ユーロ用に丸めた新聞紙が既に準備されています。
画像下:同じ焼き栗屋台を少し遠くから撮ってみました。寒かったので、次から次へとお客さんが来ていました。
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