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海外に住んでいるとなぜか「日本食」と呼ぶことが多い「和食」。欧州全体に言えることのようですが、この日本食がちょっとした流行中。ヘルシーなイメージが受けているのでしょうか。日本のバブル時代を思わずにはいられない、ここ数年のまれにみる好景気でヤング・エグゼクティブが急増中のスペインで、「初デートで彼女に良いところを見せたいから流行の日本食レストランに連れて行きたいんだけど、よくわからないから練習台についてきて」とお願いされた日本人の知り合いもいるくらいです。
都会のみならず、こんな地方の小さな町にも日本食レストランがあるの!?と驚くことも少なくありません。残念ながら、そういった場合の多くが、「流行っているから」という理由だけで看板を「Comida Japonesa(日本料理)」と書き換えた中華レストランだったりします。そのため、日本食とはどこかずれていて、どこかでまとめて作ってある冷凍ものらしき「コレハナンダ、ダンゴか?」的な巻き寿司や、半解凍のサーモンがでてくることもあるのですが、まぁ、そういう場合は雰囲気を見て「外国だしな」とあきらめることにしています。
マドリッドなど競争のあるところの日本食レストランでは、案外普通のもの(いや、十分美味しいもの)がそうそう目の飛びでるほどではない価格で食べられます。スペインの物価が高騰した今、スペインレストランでこってり食べるより、日本食レストランで軽く済ませた方が安くつく、と言っている日本人もいるくらいです。スタンダードなメニューはどこでも「スシ、テンプラ、サシミ」のようですが、「カツ丼」「たぬきうどん」などの家庭料理から「幕の内弁当」まで、お店によって工夫がされています。
お刺身も美味しいものが食べられます。スペインはもともと海産物をよく食べる国ですし、アンダルシア地方のムルシア県にはマグロの畜養漁港があり、90%以上は日本に専用機(!)で空輸されているので、なんと天然物のマグロが卸されているのです。マグロの卵を塩漬けして真空パックしたものも売られていて、こちらはカラスミとか、辛子明太子のような気分で味わえます。
スペインならではかな?と思うのは、家庭でも前菜、主菜、デザート、という風に一皿ずつ順番に食べる習慣があるために、日本食レストランでいろいろ注文しても、まずおみそ汁、次にお刺身…という風に順番に出てくるところがあることです。
スペインで唯一日本から直接食材を輸入して販売している「東京屋」というお店では、おせんべいやカレールー、ふりかけ、日本のビールまでありとあらゆるものが手に入ります。ただ競争相手がいないせいか、割高感があるので、中華食材店を利用する人も多いようです。そこでもお醤油やごま油、うどん、インスタントラーメンなど案外何でも手に入ります。日によっては、大根や里芋、ニラ、オクラ、キムチ、お豆腐、納豆などの生ものも売られています。
最近知って驚いたのですが、同じ商品でもわたしが住んでいるところの中華食材店の価格はマドリッドの1.5倍から2倍もします。きっとパリやロンドンに比べたらマドリッドは割高で品薄ってことになるんだろうなぁ。まぁ、お米は「パエリア」があるくらいですから、美味しいものが普通にスーパーに売られているし、食材は豊富なので文句はありませんが。
ところでスペインで豆腐や納豆、がんもどきなどを作って販売している「豆腐屋」というお店があります。大豆の生産からしているそうです。価格も良心的で、地方に宅配もしてくれます。大根だけはマドリッドのみの宅配なのが残念。
エルボラリオと呼ばれる自然食品店はスペイン全国にありますが、ここでも、乾燥ワカメやヒジキ、お醤油、麦茶などが手に入ります。瓶詰めの豆腐も見かけますが、ちょっと怖くて手が出ません。
最近はインターネットで検索すれば、納豆の作り方なども細かく出ていますし、やる気になればどんなものでも作れそうです。一度、イエローページで探して「大豆を売ってもらえますか?」と電話したところ、「10トンからです(飼料用らしい)」と言われ、ビックリ仰天!などという失敗談には事欠きませんが、そんな試行錯誤も楽しいものです。
画像上:マドリッド・スペイン広場地下にある中華食材店。隣は中華レストラン、中国系の旅行代理店、と中国人がたくさん行き交っています。余談ですが、ここの中華は、中国人が食べに来るほどなので美味しくて良心的な価格です
画像下:中華食材店で買ってきたもの。豆腐、がんもどき、こんにゃくなどは文中の豆腐屋さんの卸し。むき甘栗を見つけてつい買ってみました。韓国製のえびせん1.2ユーロ(約150円)は明らかにコピー品・・・。
【短信】7月下旬から、最高気温が25℃程度と肌寒いほどの寂しい夏を過ごしています。家族一夏フリーパスのプール券も一回使ったきり。いつもなら40℃越えも当たり前な時期なのに、何だか拍子抜けです。(8/3)
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