■新年おめでとう 2005.1.24 update

スペインでは年が明ける前から、フェリス・アニョ・ヌエボ!(新年おめでとう!)と友人同士、知人同士、ドス・ベソス(ほっぺに二回キス)をして挨拶します。初めは不思議でしたが、よく考えてみれば、日本の「良いお年を!」という感覚なのでしょうね。

スペインの新年は、12月から1月6日までの長いクリスマスシーズンの中のやや特別な一日といった雰囲気で、厳粛な雰囲気のクリスマスと違って大騒ぎで始まります。大晦日は仕事先や近所の人とBARで軽く乾杯した後、家に帰り、家族での長い夕食。そして零時の鐘にあわせて12粒の葡萄を食べるのですが、小さめの粒を選び、皮をむき、種までとって、12粒きっかりを一人ひとりのお皿に準備します。

鐘の音は、テレビでマドリッドのソル広場などから生中継されます。短い間隔で4回、予報の鐘がなり、さあー本番! 鐘の音にあわせて12粒を食べきると良い年になるといわれているので、みんな必死の形相で葡萄を飲み込みます。ある年には、この鐘の音が早すぎて、葡萄を食べきれなかった人が多かったらしく、テレビ局に苦情が殺到したそうです。

皮や種をとって準備するのは反則だという説もありますが、信心(迷信?)深いスペイン人が多いせいか、とうとう皮なし種なし葡萄12粒入りの「幸運を呼ぶ葡萄」の缶詰まで売り出されました。缶詰の葡萄?と数年前の出始めは抵抗があったのですが、手を果汁でべとべとにして皮と種を取り出しながら、来年は缶詰の葡萄を試しても良いかもと思ったくらい、浸透しています。

無事に葡萄を飲み込んだら、スパークリングワインで乾杯します。スペインにもCAVA(カバ)というシャンパンに負けず劣らず美味しいスパークリングワインがあります。この頃、道では爆竹が鳴り始めます。プチンプチンとはじける子ども向けのカンシャク玉から、耳が痛くなる本格的な爆竹までいろいろ。爆竹は、仮装用品ショップやクリスマス用品ショップで買えますが、「もっと大きいのない?」と聞くと、カウンターの下から大きい爆竹を出してくれるとかくれないとか。打ち上げ花火もあがります。

午前一時を過ぎるころから、ディスコに繰り出す人が増えます。真冬の夜中なので、外気温は氷点下になることもめずらしくありませんが、それでも女性はミニスカートやノースリーブのドレスに革ジャンやコートを着込んだだけの軽装で道を闊歩しています。ディスコの中は暑いですし、みんなオシャレして朝まで踊ります。この日のディスコはドリンク料込みの入場料をとるところも増えてきたようですが、大抵は入場無料。もちろん服装チェックなんかもなく、誰でも楽しめます。

時間によって16才以下、18才以下の入場制限はありますが、上の年齢制限はありません。中年夫婦が揃って踊りまくっているのはもちろん、銀髪のお年寄りも元気に踊っています。なぜか前の人の肩につかまって長い列をつくり、ヘビのようにぐるぐるまわって踊るのも見かけます。流れる音楽も何年も前から同じようなレパートリー。その年流行った踊れる系の曲は、大晦日の夜だけで50回は聴くことになります。

朝まで踊って疲れて帰り、元旦はほとんど眠って過ごす人が大半です。テレビ番組も録画の歌番組、再放送、映画などです。新聞もお休み。年中開いている売店もBARもお休みです。クリスマス休暇ムードは1月6日の子どもの日まで続きますが、平日であれば、2日から通常営業に戻ります。

1月6日の子どもの日にプレゼント交換をする習慣があるので、それが終わると、一斉にバーゲンが始まります。プレゼントや新しいドレス、ご馳走、バーゲン、、、と大金を使い果たし、あとは静かに働くだけだとぼやく人々が近所のBARでたむろし始めるのもこの頃です。

画像上:マジョール広場(バリャドリッド県)に、クリスマスシーズンだけ設置されたメリーゴーランド。ノスタルジーを感じさせます。一回1ユーロ。
画像中:とあるお店のショーウィンドウ。
画像下:バーゲンが始まったお店の入り口。ハサミは、「値段を切る」のイメージでしょうか。

【短信】今年もよろしくお願いします。誰かが言っていましたが、今年は地球規模で穏やかな年であってほしいと祈っています。(1/14)


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