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スペインに訪れる外国人観光客数は、年間約5千万人。フランスの約7千7百人に次いで、世界第二位です。海も山も大草原もあり、世界三大美術館のひとつとされるプラド美術館もあり、歴史的建造物も多く、ヨーロッパの中では物価が比較的安いとなれば当然のなりゆきかもしれませんが、観光立国の宣言もしています。
そんなスペインには、いろんなタイプの宿泊施設があります。ごく普通のホテルはもちろんですが、ホテルより小規模で、家族経営の「オスタル」と呼ばれるところ、トイレやお風呂は共同の「ペンシオン」というところなどが、どこの町にもあります。それぞれ部屋の広さや施設の充実度、料金はピンからキリまであり、星の数によっておおよその見当がつけられます。アパートメントタイプのホテルもあり、キッチンや簡単な調理器具、食器などがついているので、長期滞在に向いています。
また「パラドール」は、スペインならではの宿泊施設です。ベガ・インクラン伯爵が、アルフォンソ13世に提言して、自分の所有していた山荘を改装し、1928年に国営のホテルとして公開したのが始まり。その後、荒廃するままにされていた古城や修道院などを国家が買い付けや借り付けをして修復し、ホテルとして運営するようになりました。中世に使われていたお城や修道院に泊まれる、しかも素晴らしい外観と施設のわりには国の補助があるので格安!と国内外の観光客からは人気を集め、国側も貴重な文化財の保存費用が捻出できるとあって、パラドールの運営は大成功しています。また中世の建物ではないけれども、国立公園や自然公園の中に建てられたパラドールや、トレドなど貴重な文化財をもつ町にあわせて作られたパラドールがあり、スペイン全土であわせて89軒あります。
アンダルシア地方グラナダ県のアルハンブラ宮殿内にあるパラドールなど人気のあるところは、予約が取りづらいこともあるようですが、メジャーな観光地でないところのパラドールは予約も意外と簡単です。しかも、ツインで1万円から2万円と宿泊料金もそんなに高くありません。ただ難点は、交通の便が悪いこと。お城や修道院を改造したものや、自然公園の中にあるものなので、レンタカーかタクシーでしか移動できないことが多いのです。パラドールは、外観だけでなく、サロンの絨毯やソファー、部屋内の家具も重厚で、とても落ち着けるので、中世の王子様お姫様気分に浸ってホテル内でのんびりするのが良いアイデアだと思います。パラドール内にはレストランもBARも完備されています。プールがついているところもあります。
他には、「カサ・ルラール」といって、田舎の一軒家を丸ごと貸してくれるところがあります。キッチンやバーベキュー施設がついているので、材料を持ち込んで家族やグループでわいわい滞在するのに向いています。観光地にあることは少ないのですが、乗馬や川遊び、ハイキング、サイクリング、山登りなどをして楽しめます。人数が多ければ、一人当たりの宿泊料金が安くなるのも魅力。家によっては、カラオケやプールまで整備されていることもあります。
カサ・ルラールだとお料理や簡単な掃除は自分たちでやらなくてはいけないので、そんな家事一切から解放されたい、という方には、「プチ・ホテル」がお勧め。部屋数は5から15程度と少ないのですが、その分、部屋の内装が全て違ったり、ベビーベッドの準備があったり、設備やサービスに細かい気配りがあります。自然いっぱいの田舎の一軒家を改造し、ホテルにしたもので、いわばパラドールの民間版とも言えます。美味しい郷土料理でもてなしてくれるところも多いようです。
こんなサイトでホテルを探せます。
パラドール(日本語)http://www.ibero-japan.co.jp/parador/
カサ・ルラール(英語あり)http://www.toprural.com/
プチ・ホテル(スペイン語のみ)http://www.rusticae.es/
画像上:チンチョンという町のパラドール。
画像下:アビラという町のカサ・ルラール。手前の白く見えるのはバーベキュー施設です。
【短信】いつもは苦労する駐車場がガラガラで、ちょっと寂しいバリャドリッド市内です。(8/7)
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