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5月22日の土曜日、98年ぶりにマドリッドでスペイン王室の結婚式がありました。新郎は36歳のフェリペ皇太子、新婦は31歳のレティシアさん。このレティシアさん、実はスペイン国営放送の元アナウンサーでした。元々はCanal+という放送局で、CNNなどを担当しており、ニューヨークの同時多発テロのときも、開戦直後のイラクにも自ら現地に足を運んでいます。2001年にジャーナリストとして表彰を受け、2003年には30歳以下の最優秀ジャーナリスト賞にも輝くキャリア派の女性です。離婚暦もあるのですが、それを非難する声はほとんどありませんでした。
昨年11月に婚約発表されてから、テレビ、雑誌を中心にお二人の話題が続いていましたが、結婚式の二週間ほど前からは毎日テレビで、お二人の子供時代の映像や、ウエディングドレスのデザイン、晩餐会に出されるメニューなどなど、ロイヤル・ウエディングの特集が流れていました。当日のヒールの高さは8センチ、などということまでやっていて、以前から背の高い人だなぁと思っていた皇太子の身長が196センチということを、このとき知りました。(笑)
そして何とマドリッドの町はピンクや黄色、オレンジでライトアップされたのです。あまりに強烈な色彩だったため、このライトアップに関しては賛否両論あったのですが、照明を見に来る観光客で大渋滞がおきたので、結婚式の数日前には肝心なライトアップを中止するという事態になってしまいました。渋滞がおきて警備が大変だから、というのが中止の理由とされましたが、「あまりに評判が悪かったからでは?」という憶測も流れました。また灰皿やコーヒーカップ、指貫、クッキー缶などにお二人の写真が印刷された「結婚式グッズ」や記念切符、記念コイン(200EURO金貨と10EURO銀貨)が発売されました。
前日の金曜日からパレードに使われる道は一切駐車禁止。日ごろ道路を駐車場代わりに使っている人が圧倒的に多いので、郊外の道や駐車場はいっぱいになったそうです。当日はマドリッド市内を車で移動することは禁止されました。その代わりに地下鉄やバスなどの公共交通機関は無料でした。
結婚式は残念ながら雨。しかも大聖堂に入場するときが大雨、一時間半にもわたった長い式の間は降り止み、お二人が出ていらっしゃるときにまた雨。パレード最中も大雨。スペイン中晴れていた中で、マドリッドだけが雨だったというのですから、せっかく練習したのにパレードの晴れ舞台に立てなかった子供たちもさぞかし残念だったことでしょう。スペインにも「雨降って地固まる」にあたる諺があるそうです。「雨の日の結婚は長続きします」とコメントしていた番組もあったようで、どこの国にもフォローの言葉は存在するのですね。
スペイン人は自分の感情を素直に表現する人が多いので、結婚式などでは涙を流す人が少なくないのですが、お二人の場合は涙を見せることなく終わりました。王宮のバルコニーでも頬に軽くキスしただけだったり、雨のためにロールスロイスの中に乗ってのパレードで華やかさに欠けたりしたせいか、「あっさりした結婚式だったなぁ」と言う人も多かったようです。半年以上もかけて準備、宣伝されてきた一大イベントですので、まぁ気持ちもわからないでもないですが、レティシアさんの最初の結婚は教会で式をあげることなく、役所に書類を提出するものだったそうですから、王室に嫁ぐなんてことがなければ派手な結婚式をするタイプではないのだろうなぁ、などと思いました。
ご存知のとおり、今年の3月11日にマドリッドでは大規模な列車爆発テロがあったので、世界中の要人が1700人も集まる王室結婚式がなにごともなく終わって何はともあれ、みんなほっとしています。結婚式用にせっかく植えられた花は20%も盗まれ、赤い絨毯を切り取って持って帰る人までいたそうですが、「スペイン人って公共物に対する意識が低いよね」程度で終わって良かったと個人的には思います。
画像上:ロイヤル・ウエディング記念グッズ。
画像下:結婚式翌日の新聞と雑誌。厚さ2センチ近くの雑誌丸ごと一冊が結婚式特集。
【短信】毎日良いお天気で、日中は30℃以上になる真夏日が続いています。(6/9)
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