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「スペインには洗濯機がないの?」スペインに滞在してちょうど1年め、初めての帰国時にお隣さんに質問されてびっくりしたことがあります。「え? 洗濯機はありますよ。コインランドリーみたいに横から洗濯物を入れる全自動タイプですけど」と慌てて答えました。お隣さんによると、テレビのルポルタージュ番組でスペインが取り上げられたとき、確かに「洗濯機がない」と説明していたそうなのです。
日本ほど最先端の電化製品が出回っているわけではないけれど、スペインだって洗濯機くらいはどこの家庭にもあるのに不思議だなぁと考えていたのですが、もしかすると洗濯機を置く場所が日本とは違うために生じた誤解かもしれません。日本だとお風呂場の隣に脱衣所があって、大抵そこに洗濯機が置いてありますが、お風呂場にはトイレと浴槽しかないスペインでは、洗濯機の一般的な置き場所は台所! 排水のことなどを考えると、台所に置くのが一番手っ取り早いからだと思います。
ほとんどが全自動式(少なくともわたしは二層式の洗濯機をスペインで見たことがありません)なので、洗濯物と洗剤を入れてスイッチを押せばOK! ただコレがクセモノで、横にドアがついているために一旦スタートさせると、「あ!靴下が一足あった。追加しよう」なんてことができません。水漏れ防止のために洗濯が終了するまでドアは開かない仕組みになっているのです。
一番困るのが、一回の洗濯終了まで2時間くらいかかってしまうこと。何が違うのか、わたしにはよくわかりませんが、がらがら2時間くらい洗濯機は回り続けちゃうんですよね。いろんな人の話を総合すると、うちの洗濯機だけがこんなに時間がかかるというわけでもなく、一回あたり2時間コースというのは、ごく当たり前のことのようです。
洗濯物の干し方もちょっと違います。美観の問題からだと思いますが、基本的に道路に面したベランダなどには洗濯物を干してはいけないことになっています。それではどこに干すかというと、ピソ(アパート)の中庭に面した部屋に外にロープが張ってあり、くるくるとひっぱってロープをずらしながら洗濯物をかけていくのです。つまり、中庭から見上げると各階から洗濯物がつり下がっていることになります。
できるだけ太陽にあたる面積を増やすため、タオルなどはギリギリ端っこを洗濯ばさみで止めて干します。シーツなどは下の階まで届くほどふんどしのように長くつり下げるのもスペインスタイルなんでしょうね。そうそう、「外国では靴まで洗濯機で洗っちゃう」 という話を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、スペインも同様。スニーカーなどは洗濯機で洗っちゃうようで、スーパーに靴用ネットが売っています。
もうひとつ日本と違うなぁと思うのは、アイロンがけ。洗濯を干す前にある程度たたいてシワを落としておけば、Tシャツくらいならアイロンをかけなくても大丈夫だと思うのですが、スペイン人は洗濯物を取り込んだ後、丁寧にそれぞれアイロンをかけます。下着やジーパンにまでアイロンをかける、という話を聞いて驚いたことがあります。基本的にキレイ好きなんでしょうが、一説によると、雨の多い冬は洗濯物がしっかり乾かないので、生活雑菌が繁殖してしまうのを防ぐためにアイロンをかけるのだそうです。
確かにスペインの洗濯機は高級なものを除いては、脱水がかなり甘いのですよね。日本にいたときは脱水した後、なるべく早く洗濯物をたたんでおかないとシワになって大変なことになる、と急いで洗濯ものをたたいて伸ばす習慣がありましたが、スペインの甘い脱水だと適当に置いたままでもふにゃ〜っとしたまま洗濯物にはシワが寄りません。
画像上:洗濯機。上に物が置けるというのは利点です。
画像下:シーツなどは真ん中でたたまずに、できるだけ長く干すのがスペイン流。
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