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カーニバルといえば、「リオのカーニバル」のイメージとともにサンバのリズムを口ずさみたくなる方が多いのではないでしょうか。余談ですが、スペインのサッカー史上最高額でレアル・マドリードに獲得されたロナウド選手も「カーニバル休暇」と称して、わざわざ地球の反対側のブラジルまで帰ってしまいました。故郷でうれしそうにサンバを踊る彼の姿は、スペインのテレビにも何度となく流れ、帰国の許可をチームと交渉中という話も聞いていたので、「望みが叶って良かったね」と思ったり、あまりに無邪気な喜び様にちょっと脱力したり。
さて、このカーニバルですが、ただ踊りながらパレードしてバカ騒ぎするお祭りではなくて、カトリック文化に基づくものなのです。かつてのキリスト教徒は、イースター(復活祭)前の40日間、キリストが行ったとされる断食修行に倣って一切の肉類を断っていました。その分、この断食期間の始まる数日前には、みんなでご馳走を食べ大騒ぎをしていました。この伝統行事が、カーニバル(謝肉祭)の由来です。もちろん、カトリック信者が大多数を占めるスペインでも、各地で賑やかにお祝いされます。
スペインで華やかなカーニバルといえば、カナリア諸島のテネリフェ島とアンダルシア地方のカディス。暖かな気候も手伝って、ビキニもどきのセクシーな衣装や、紅白歌合戦の某演歌歌手もビックリなド派手な衣装でパレードします。仮装コンテストもいろんな部門に分かれていて、個人、グループ、子ども、果てはドラッグ・クィーンまで。テレビ中継もあります。カディスでは、仮装したグループが世相や政治を風刺した自作の歌を競うコンテストも開かれ、毎年話題を呼びます。
一方、その他の地方では、普通の人が仮装して町を普通に散歩するだけ、というところもあります。派手なパレードも何もない分、かなり不思議な世界が広がっています。バスに乗ると前の席にはダルメシアンの親子。キオスコ(売店)でタバコを買っている宇宙人。生き別れた兄弟に会ったかのように走り寄ってきて、わたしに握手を求めてくるアヤシイ日本人風の若者コンビ。公園に行けば、ジャングルジムはまるで動物園。ウサギちゃんにお猿、パンダ、ネズミ、お!ピカチュウも生きていた!
バル(BAR)では死神グループがビール片手にテレビを見ているし、ピンクの色鉛筆のお母さんが、はしゃぎまわる赤の色鉛筆の子どもを車に乗せようとしていたり(当然、緑の色鉛筆のお父さんは運転席で待っています)。どこかで見たことがあるのだけど思い出せない女装のおじさん!あなた、トレードマークのヒゲを剃りましたね!!なーんてことも普通にあります。
そうそう、サラマンカ(古都Salamanca:語学留学のメッカ)で「あるば」という留学相談事務所を経営している友人から聞いた話ですが、ある年のカーニバルに何も知らず日本から来た女の子がいたそうです。夜、留学の期待と外国生活の始まりに緊張いっぱいでサラマンカに到着すると、最初に目に入ってきたものは「煙草を吸いながら歩いている2匹のペンギン」!! 道々、ヒゲを生やしたシスター、柔道着を着た謎の中国人、ミニスカートのブタなどとすれ違いながら、狐につままれたような気持ちでホームステイ先に着くと、大家のおばさんがトランプの女王みたいな格好で迎えてくれたのだそうです。ちょっとだけ、人生観が変わりそうな出来事ですよね。(笑)
南国のイメージが強いスペインも、実は東北より緯度が高いくらいなので、冬が長くて厳しいのです。ですから、ちょうど暖かい春を迎える時期でもあり、クリスマスの次の大きなお祭りでもあるカーニバルをみんな楽しみにしているのでしょう。
画像上:コビトに扮し、ようやく立ってる赤ちゃん。
画像中:アジア人になっている双子。黄色い顔がインパクト有り。
画像下:乳房がリアルな牛に扮した子供。「写真撮っていい?」と聞いたら、「モ〜!」とすっかり成り切っていました。
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