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みなさんもご存じのとおり、ユーロが導入されて1年が過ぎました。両替の手間がいらないし、物価の違いも一目瞭然。具体的には、欧州連合15ヵ国の中の12ヵ国(スペイン、ポルトガル、フランス、イタリア、ギリシャ、アイルランド、オーストリア、ルクセンブルグ、ベルギー、オランダ、ドイツ、フィンランド)で、単一通貨「ユーロ」に切り替わりました。
長年、慣れ親しんできた通貨とデザインも価値も全く違う通貨に変更するわけですから、混乱を避けるために、切り替えは段階を追って実施されてきました。まず2001年12月15日からユーロとの交換が始まり、2002年1月1日からユーロが一般市場で使用開始されました。その頃のニュースでは、交換のために長蛇の列を作る人たちや、ユーロで買い物の模擬練習をする学校の授業、はたまた「ペセタは使えなくなるから、今、交換しないと無価値になる」と一人暮らしの老人を標的にした詐欺事件なども報じられました。
実際には、2002年2月28日までユーロとペセタは併用可能で、2002年6月30日までならどこの銀行でも無料でユーロに交換してくれました。それ以降でも、スペイン銀行でペセタからユーロへの交換は可能です。
さて、導入から1年以上経ちましたが、スペインの人々の生活にユーロがどのくらい馴染んできたかというと、実はまだまだ。もちろん実生活はユーロのみが流通しているわけですが、「それ、ペセタだといくら?」と換算して考えることが非常に多いのです。スーパーに並ぶ品物の値札にもユーロとペセタが併記されています。
1ユーロは166.386ペセタなので、6ユーロが約1000ペセタ。それを基本にして60ユーロは1万ペセタくらい、3ユーロは500ペセタくらいと考えましょう、と政府広告でもやっていましたが、数字のマジックというのか、28ユーロはそうでもないのに、5000ペセタ近くと換算すると「うわー、高い!」と感じてしまいます。
そんな人はわたしだけではなかったようで、1月6日の子どもの日くらいのニュースでは、子どもにプレゼントを買ったのだけど、家に帰ってペセタ換算してみたら想像以上に高いものを買ってしまっていた!と嘆く両親や、おもちゃ屋でユーロとペセタの簡易換算表を必死でヒラヒラさせている老人などが出ていました。
便乗値上げもあります。コイン洗車機の1コインが100ペセタから1ユーロ。実に1.6倍もの値上げです。新聞も125ペセタから1ユーロに値上がりしたものが多くなりました。バールの飲み物も値上がりしたのを感じます。しかもペセタの頃は、お店による値段の差はせいぜい25ペセタ程度だったのですが、例えば、今は同じ村の中ですら、ビール一杯が0.75ユーロの店から1.50ユーロの店まであるのには驚きます。
それから、ユーロになって少し変わったのが、お釣りのシステム。ペセタの頃、スペインでは1ペセタや2ペセタのお釣りは切り捨てたり、切り上げたりして、きっちり払わない習慣があったのです。なんと銀行や郵便局などでも同様でした。それがユーロになって、国民全体が緊張したのか、きっちり最後の1センティモまでお釣りをくれるようになったのです。1センティモといっても、2ペセタの価値があるわけですし、5ペセタのお菓子だってあったわけですから、疎かにするわけにはいかないのですが、少し意外でした。まぁ、最近は2センティモくらいは切り捨ててくれるお店も出てきて、ようやくスペインらしさを取り戻してきた、というところでしょうか。
ところで、コインのデザインは各国によって違うのですが、わたしが住む内陸のバリャドリッドで見かけるのは、お隣のポルトガルやフランス製のコインくらいです。北欧のコインを頻繁に見かけるようになる頃には、普通にユーロで考えるようになっているかもしれません。
画像上:ユーロ紙幣と硬貨
画像下:「ユーロとペセタの簡易換算表」ヒラヒラさせるとペセタでいくらに対応するのかが表示されます。2001年末に商店などのクリスマスプレゼントでよく配られていました。
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