■クリスマス風景 2002.12.16 update

スペインでは12月に入ったころから1月6日までがクリスマス。通りにはイルミネーションが飾られ、プラサ・マジョール(どこの町や村にも中心となる広場があり、この名前で呼ばれます)には、キリストの生誕を象ったベレン人形が飾られます。最近はクリスマスツリーも見かけるようになりましたが、各家庭でもクリスマスの飾りはベレン人形、というのが普通です。

クリスマス本番は、やはり12月24日の夜と25日。いつも一緒の恋人たちも、この日だけはそれぞれの家族と一緒に過ごします。家族や親戚などのつながりをとても大切にするスペインですが、クリスマスは一年のうちでも一番大切な日と考えられています。

レストランも早々に閉まる(働いている人たちも家族と過ごしたいですからね)ので、この時期にスペインを旅行する人は要注意。早めに食事をすませてしまうか、ボカディージョ(スペイン風オープンサンド)などの食料を買い込んでおかないとつらい思いをすることになります。美術館なども閉まってしまい、バスや電車も特別時間になりますので、移動も控えた方が賢明です。

24日のお昼ご飯前には、会社の仲間や友人といつものBAR(バル)に集まり、スパークリングワインで乾杯します。スペインには「CAVA」という美味しいスパークリングワインがあります。「楽しいクリスマスを!」と挨拶して、それぞれ家族のもとに帰り、延々と続くかのような食事になります。

生ハムやチーズなどのおつまみと一緒に、いつもよりちょっと高級なワインを開けて、続々と集まる家族や親戚との抱擁、キス。食前酒としてベルムースを飲む人や相変わらずスパークリングワインを楽しむ人もいます。ご馳走は、七面鳥の丸焼きのこともありますが、鯛やエビなどの海産物も一般的です。この時期、海産物はいつも以上に高くなるのですが、美味しいものには目のないスペイン人。この時期のメルカド(市場)には、ものすごい人があふれています。

そうそう、クリスマスケーキはあまり食べません。トゥロンやマサパンというアーモンドから作られるお菓子や、ナッツ類、ドライフルーツなどが好まれます。トゥロンには、チョコレートやカステラ風のもの、飴状のもの、といろんな種類があり、スーパーにはトゥロン・コーナーが必ずあるほどです。

日本ではサンタクロースからの贈り物を楽しみに目覚める子どもも多いと思うのですが、スペインでは、東方から三人の王様がラクダに乗って1月6日にクリスマスプレゼントを持ってきてくれることになっています。まぁ、最近はメディアの影響で、25日と1月6日の両方ともプレゼントをもらう子どもも増えてきているらしいですけれども。

カトリックでもない、スペインに家族もいないわたしの最大の楽しみは、(今年は)22日のお昼頃に結果発表があるクリスマス宝くじ。一枚20ユーロ(約2500円)もするのですが、当選する確率がかなり高いのが魅力。10才くらいの子どもが巨大な丸いカゴから落ちてきた玉の数字を舞台中央のテーブルに並べ、「○○○○○ ×××ペ〜セ〜タ〜」と歌い上げます。今年からはEUROS(スペイン語ではエウロス)になりますね。

翌日の新聞は5、6ページにわたって当選番号を掲載。一等は200万ユーロ(約2億5千万円)ですが、同じ番号が10枚あるので、一枚しか買ってない場合は10分の1の20万ユーロがもらえることになります。20ユーロもする宝くじは何枚も買えないので、BARやお店などが一組の番号を買い取り、それをさらに小さく分けて3ユーロ程度で売っています。この番号が当たった場合は、当選金額を山分けする仕組みです。

そういえばスペインのクリスマスは日本のお正月風ですが、逆に新年は日本のクリスマス風に友だちと大騒ぎします。それでは、楽しいクリスマスをお過ごしください。

画像上:町のイルミネーション。道によってデザインが違います。
画像中:ベレン人形。キリストは家畜小屋で生れたことになっているので、羊はいますが馬はいません。
画像下:トゥロンとクッキーの上にはクリスマス宝くじ。


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