■食の安全問題 2007.8.21 update

7月の下旬から8月のはじめにかけて、上海では39℃を超える日がすでに4日となりました。夏休みに入って1ヶ月間日本へ帰っていた私と息子は、このサウナのような暑さに参ってしまっています。食欲もわきません。それでも、この時期は特に外食もしたくないので、あまり手のかからないものを作って家で食べるようにしています。

日本にいる間、ニュースでは中国の食品安全に関する問題で持ちきりでした。衝撃を与えた肉まんについては、皆さんもご存知だと思います。でも、長年中国に住んでいる私たちにとっては別に驚くことでもなく、海外で大騒ぎになったことのほうがびっくりしました。私が中国に住み始めた9年前にも、その前に滞在していた13年前にも、このような「食べ物でないものから作られた“食品”」はたびたび取り上げられていましたし、今でもニュースチャンネルの報道番組でよく暴かれています。

「中国にきたらやっぱり屋台の小吃(シャオチー=軽くつまめる食べ物)を食べなくちゃ」という旅行で来た友達を、そういう食品の話をして引きとめたことも何度もあります。安くて手軽な食べ物ほど危険なものが使われている可能性が高く、また体を壊したところで何の責任も取ってはもらえないので、自分の身は自分で守らなくてはならないのです。

ただ、このような、「危険度の高いことが分かる食品」は避けて通ることができますが、たとえば野菜や乾物などの素材の安全は見た目では分かりません。かんぴょう(干瓢)の一種である乾物を作るときに食品加工用ではない薬品で漂白していたり、豆腐を固めるのに石灰が入っていたりという話をときどき聞きます。また、汚染された川や海で捕れた海藻や魚介類や、野菜の農薬も心配です。

今では、有機栽培された野菜がずいぶん出回るようになりました。価格はかなり割高ですが、食品の安全に関心が少しずつ広まっているようで、利用者も少しずつ増えているようです。ただ、これも急激に出回っているので、本当に有機栽培なのか、オーガニックの規定を満たしているのか疑問視する声もあるのが現状です。こればかりはもう、疑い出したらきりがありません。

私は、野菜は有機のものを選ぶようにしていますが、それでも菜っ葉類などそのまま食べるものは半日くらい水に浸してから洗って使うようにしています。水溶性の農薬は、こうすることでかなり溶け出すと聞いて、気休めかもしれないと思いながらも続けています。そして、できるだけ家で作れるものは作るようにしようとも思っています。

日本では今マクロビオテック(穀物や野菜中心の健康食・自然食)がはやっていると聞きます。旬のものを皮ごといただき、体にも環境にもやさしい暮らしを目指す人も多いそうですね。私も、少しでもそういう暮らしができればいいなと思うのですが、まだこちらの野菜を皮ごと食べられるとは思えませんし、比較的安全と思われるこちらの有機野菜は、もれなくプラスティックトレーに入れられています。また、安全な(安全そうな)ミネラルウォーターを買うとペットボトルのごみが出ます。体を守ろうとすると環境に影響する悪循環。そうでなくても中国の環境は悪化の一途をたどっています。体にも地球にも優しい食べ物と水を手に入れるにはどうしたらいいのだろうと、スーパーマーケットに行くたびに考えてしまうのです。

画像上:パックに入った「有機野菜」の数々。野菜がきれい過ぎるので本当に有機なのかという声が...。
画像中:「普通の野菜」コーナー。量り売りです。こちらの野菜のほうが元気でおいしそうに見えるのは気のせいでしょうか。
画像下:「オーガニックの規定(Organic Food Authorizing Procedure)」が、野菜売り場の柱に貼られています(有机食品=有機食品)。


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