■成都・パンダ基地 2005.10.17 update

9月の半ばに成都へ旅行してきました。成都は四川省の省都で、古くは三国志の蜀の国として日本人にもなじみのあるところだと思います。そして何よりも、中国の「国宝」であるパンダのふるさとでもあります。

パンダは中国国内の大きい動物園で見ることができます。上海にも重慶にもいました。上海の動物園はガラス張りの飼育舎で、あまり屋外にいるところは見られません。重慶のほうは、もともと四川省の一部で、気候に問題がないからか、たくさんのパンダがのびのびと外で遊んだり笹を食べたりしていました。何度もパンダは見ていますが、どうしても行ってみたかったのが、成都のパンダ基地(熊猫基地=ションマオジーディー)です。

パンダ基地は、成都市中心部から車で30分ほどのところにあり、小高い丘を利用して作られています。パンダを守るため、数が少ないパンダを人工的に増やし育てるとともに、訓練をして自然に帰す研究をしているところです。

入り口を入ると、まずパンダ博物館が左手にあり、パンダの説明や、四川省に生息していたり、すでに絶滅してしまったりした動物の剥製などが展示されています。中にはお土産物ショップもあり、たくさんのパンダグッズが売られていました。

そこを出ると、レッサーパンダ(小熊猫)の飼育地に行くことができます。遠目にも分かる赤茶色のレッサーパンダが、自由に木に登ったり、じゃれあったりしているのを見るのは、なかなか楽しかったです。ここでは、人に慣れたレッサーパンダを抱っこして一緒に写真をとることができます。一回50元(750円くらい)で、不織布の割烹着を着せられ、手にビニール手袋をはめて抱っこします。レッサーパンダはリンゴをもらっておとなしく食べるので、その間に写真をとる仕組みです。ふわふわしているように見えますが、毛はとても硬く、ビニール手袋をしていてもチクチクしました。

そこからまた歩いてジャイアントパンダの飼育区域へ向かうのですが、敷地が広い上に、飼育舎が子どものパンダエリアや大人のパンダエリアと、分かれて点在しているのでかなりの運動になります。珍しいのは、お産を専門にした飼育舎があることです。私たちが行ったときも、パンダの「妊婦さん」が飼育係の人から食事を与えてもらって、まるで王女様のように世話をされていました。

その横の部屋には、何台か保育器が置かれていました。その時は、赤ちゃんはいませんでしたが、生まれればそこに入れられるのでしょう。ここを見学する際には、靴カバーを着け、消毒液の浸されたマットの上を一度通らなくてはなりませんでした。細心の注意が払われているようです。

パンダ基地では「里親制度」があり、たくさんの企業がパンダの里親になっているそうです。里親のいるパンダの飼育舎の前には、会社の名前とパンダの名前が書いた札が貼ってあるのですぐ分かります。マイクロソフト社が里親のパンダには「微軟(ウェイルアン=マイクロソフトの中国語名)」という名前がつけられていたのですが、ほかにも企業の名前をもらったパンダがたくさんいるようでした。

パンダ基地では、実はジャイアントパンダとも写真が撮れるのですが、数年前まで一回100元だったのが、今では800元(約12000円)だそうです。パンダ基地に来る前は「高い」と思っていたのですが、実際に見学してみるとそれも仕方がない、むしろ高くはないのかもしれないと思いました。減ってしまった動物を保護したり増やしたりするのは大変なことなのだと思います。来月は、もう一箇所訪れた観光地をご紹介したいと思います。

□かわいいパンダの写真がたくさん見られる熊猫基地のホームページ:
http://www.panda.org.cn/china.htm

画像右上:チケット売り場の前にもたくさんのお土産物がならんでいます。
画像左上:ゴミ箱の屋根には、パンダ基地のトレードマークが。
画像右中:モニターで、「妊婦さん」の様子が見られます。
画像左下:「お産の前なので参観はお断りします」という看板。
画像右下:屋外で笹を食べるパンダ。とにかくよく食べます。呼びかけても振り向きもしません。

【短信】先月、「涼しくなった」と書きましたが、この原稿を書いている中秋節(9月18日)の後、また35℃を越える暑さが数日続きました。こちらでは秋にぶり返す暑さのことを、「秋老虎(チウラオフー=秋の虎)」といいます。中国も行楽シーズンで、10月1日から国慶節で一週間のお休みになります。


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