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4月16日以降、ふだんご無沙汰になっている知り合いからも、「大丈夫なの?」「気をつけて」というメールや手紙があとを絶ちませんでしたが、最近になってようやく落ち着いてきました。
5月1日のメーデーから中国も7連休の黄金週に入りましたが、その休み中の5月4日は、「五・四運動(1919年5月4日に起こった抗日運動)」を記念する日なのでデモが警戒されていました。この原稿は、5月4日の夕方に書いているのですが、今日デモが起こったという情報はありませんでした。
「抗日」「日本製品不買」などの運動は、実は毎年のように中国国内で起こっています。今までは日本ではあまり馴染みのない街での出来事であったり、規模もたいしたことでなかったりで、日本で大きく取り上げられることはあまりありませんでした。しかし、今回は大都市での大規模デモ、加えて暴力行為があったということで大きく報道され、国と国との間で重大な問題となってしまいました。
長年、中国に住んでいる私は、このような運動はいつ起こってもおかしくない出来事と考えていますが、国際都市上海は絶対に安全という勝手な思い込みが覆され、正直な話、今回のことはとてもショックでした。たぶん、上海に住んでいる多くの日本人が同じ気持ちなのではないかと思います。日本人が多く住む地区に住んでいて間近でデモを見た友人はかなり動揺したと言います。
その後、当局もデモの再発を防ぐためにかなり力を入れ、政府としても日本とは協力していかなければならないという立場で啓蒙しているようなので、デモや暴力行為はありませんでした。ニュースでは、いつになく中国に貢献する日本人などが多く取り上げられています。
日本では「暴力を受けた、被害をこうむった」という部分にかなり重点が置かれ、まるですべての中国人が日本に反感を持っているような報道もありましたが、実際はそんなことはありませんでした。もちろん、被害はありましたが、デモ自体は興味本位で参加した人も多く、デモ隊をバックに写真撮影をする人、自分が行進している様子をビデオに撮影する人などもいたようです。暴力行為は許されませんが、これも一部の人によるものです。
デモがあった週末が終わり、平日になってから私も街中へ出かけましたが、いつもどおり、日本語の看板を上げているラーメン屋さんにはたくさんのお客さんが入っていましたし、人ごみで、日本語で電話をしていても振り返る人もいません。住んでいる団地の中には日本と関係のある中国人の方も多く、息子の幼稚園の同級生のおばあちゃんなどは、「夏休みになったら日本に行くのよ。買い物が楽しみでねぇ」などと私に話してくれたりもします。タクシーの乗車拒否などの嫌がらせにあった人もいると聞いてはいますが、それもごく一部なのではないかと思います。
私はふだんほとんど日本人だと思われることはないのですが、それでもなにかの話のきっかけで日本人だと分かっても悪いことを言われたことはありません。もちろん、私自身、ふだんから言動には気をつけています。知っている人に対してはもちろん、タクシーのように一期一会の人であっても、できるだけいい印象を残したいと思っているのです。なぜなら、私自身はただの「一億分の一」の日本人ですが、相手にとっては一生で初めての唯一の日本人であるかもしれないからです。いつも「自分は日本の顔」という気持ちで現地の人たちと交流するようにしています。
国と国との問題が起こったときにいちばんつらいのは、何もできない一般市民です。本当の「国の代表者」の方たちには、主張と歩み寄りをうまく使い分けて友好関係を築いていってほしいと強く思います。
画像上:幼稚園の朝礼。毎朝国旗の掲揚があります。国を敬い愛する気持ちは大事だなと私は思います。
画像下:上海の街。多くの外国人がここに住んでいます。どこの国の人とも仲良くやっていけたらいいのですが・・・。
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