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日本も各地でだいぶ気温が下がってきたそうですが、上海も10月半ばからすっかり寒くなりました。よく「上海は南のほうだから暖かいでしょう?」といわれるのですが、実は緯度は九州の熊本県とほとんど変わらず、夏は暑くて冬は寒い京都のような気候です。
日本と違って、建物がほとんどレンガなどを基礎にできているので、冬は本当に寒さがこたえます。石やコンクリートを伝って寒さが下からじんじんと攻めてくる感じです。昔は中国は家でも靴を履いていましたが、内装をするときにフローリングにすることが多くなった今では、地元の人でも靴は履かず、スリッパの生活に変わりつつあります。私は日本での習慣から抜けられず、ふだんはあまりスリッパを履きませんが、こう冷え込んでくるといやでも厚手のルームシューズが必要になってくるのです。
日本でも、北海道などのおうちの中のほうがほかの地域に比べて暖かいですが、こちらもそうです。北方の家は、寒くなってくるとマンションごとスチームなどの暖房が入ります。家の中では半袖でもいいくらい暖かいそうです。でも真ん中より南の地域では昔は暖房が入りませんでした。あっても練炭の七輪や小さなストーブくらいで、ふつうは外も家の中も同じ格好をしていたのです。今でこそエアコンがかなり普及し、都市部ではデパートも家も寒くなると暖房を入れますが、お年寄りのおうちや田舎の方では今でも「寒ければ着込む」のが当たり前です。どのくらい着込むかというと、「上五枚・下三枚」くらいです。上は肌着・ブラウス・ベスト・カーディガン・ジャケット、下はパンツの上に綿のズボン下・毛糸のズボン下・ズボンそして靴下です。
薄着がいちばんと教えられてきた私にそんな重ね着はできませんので、毎年冬になると近所のお年寄りたちに「着方が少ない」といわれます。子どもを薄着にさせておくと寄ってたかって「かわいそうだ」とやいやい言われて閉口するのです。さすがに何年も住んでいるので、近所の人には「日本人は薄着でも元気だねぇ」と感心される程度に収まってきてはいますが、それでもいまだに人々の関心を引くのです。
でもさすがに若い人はそんな格好はしません。特に女性は、真冬でも厚手のタイツを穿いてブーツで防寒対策をしたうえでミニスカートを穿く人もあります。少し前ならご近所中から「寒すぎる。体を冷やす」と指摘されるはずですが、最近はそういうこともなくなってきたようです。
それでもやはり寒いのは困るのでしょう。この時期になると「保暖内衣」のコマーシャルがやたらと多くなります。これは肌着なのですが、薄手でも暖かい特殊加工した繊維が使われているものや、何枚も重ね着しなくてもいいように生地が厚めでキルティング加工されているものなどがあります。シャツとズボン下のセットになっているものが多いですが、スーパーなどの安いものなら30元(450円)くらいから、少し質の良い綿のもので80元(約1200円)前後、特殊繊維の場合はお値段が高めで200-300元(3000-4500円くらい)するものもあります。私はこのお値段を見て購入をやめたのですが、寒い時期になるとこれがよく売れているようです。デパートの保暖内衣のコーナーにはよく人が集まっています。確かに、直に肌につけるものが暖かければ薄着で格好良く冬を過ごすことができます。中国全土から見れば本の一握りの人たちのことなのかもしれませんが、これも豊かになってきたことの証でもあるように思えます。
保暖内衣の購入は諦めた私ですが、去年親戚にもらった安いシルクの肌着の上下があるので、今年は早速使っています。今まで「ズボン下なんて!」と思っていましたが、寒いのを我慢しなければならない理由はないのです。「穿いてみたらやめられないよ」と、以前日本人駐在員の奥様がおっしゃっていましたが、確かに暖かくてこの冬はやめられそうにありません。
画像上:露天のお店でも肌着が売られています。
画像下:スーパーの広告
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