■一番お気に入りの場所 2003.3.17 update

2月は冷え込みました。よく晴れてるのですが日中でも温度は2,3度という具合で、我家の小さな池には3cm程の厚さの氷がずっと張りつめ、水を飲みに来る鳥や栗鼠(リス)が困ってました。こちらの冬の天気の特徴は晴れれば冷え込む、暖かければ雨が降るといったところでしょうか。それでも下旬になり寒さも和らぎ、庭に出ようかという気分になりました。やや早めですが庭仕事が始まりました。また寒さは戻って来るとは思いますが日本のように四季がはっきりしてないので、年の後半に振り返って‘ああ、あの時が今年の短い春だったんだね、では夏はいったい何時だったんだろうね?’なんて会話が充分にありえます。多分今年も夏は来るんだろうとは思ってますが、確信は持たせてくれないのがこの国の天候事情です。さて、庭仕事といえば芝刈り、枝の伐採、或いは垣根の刈り込みと沢山の緑のゴミが出ます。この後片付けが一仕事です。というわけで、今回は英国のゴミ処理事情をお伝えしましょう。

家庭ゴミは一週間に一回の収集です。曜日は地域により異なりまして我家は金曜日です。大きなゴミ収集車と7,8人のダストマンと呼ばれる人達が各戸の廃棄物を集めて回ります。ゴミの分別は必要無し。とにかく袋に纏めてダストビンと呼ばれるゴミ桶に入れて置けばそれでよし。ただし日常のゴミ以外は持って行ってくれません。木の葉や枝、芝などは対象外です。大きな電化製品や机、家具等のかさばる物は数ヶ月に一回の回収がありますので、急がなければそれを待ちます。また駅や街の駐車場の片隅には、リサイクル用のガラス瓶や紙類を集める容器が置いてあります。しかし、春を過ぎれば庭仕事で出るゴミは相当な量ですので自分で対処する必要があります。

そこで登場するのがダンピングサイト(正式名称は知りません)、所謂ゴミ廃棄場です。自分の車に捨てたい物を積み込んでサイトに持込み自分で捨てる、全てセルフサービスの施設です。この施設は自治体の運営で以前は誰でも何処の施設でもお構いなしに使えたのですが、数年前から各自治体毎にそこの居住者に限られるようになりました。我施設は家から車で10分位の場所にあります。殺風景な広場にスキップと呼ばれるこれまた無格好な鉄製の大きな箱のような代物が10台程ドンと置かれており、横に階段がついてます。あとは駐車用のスペースと係員の数人のおじさん達。スキップにゴミをどんどん入れ一杯になるとそのままトラックに乗せ運び出します。スキップは一般ゴミ用と緑の枝、葉類用及びその他に別れてます。廃油、コンクリート、土、電化製品や機械類、鉄くず、車のバッテリー等は専用の場所があり、また仕分けしてあればリサイクル用に紙やガラス専用のスキップも用意されてます。通常のゴミは一般用のスキップにドンドン放り込みます。二人係りで大きな家具やソファを運んでる人達もよく見かけます。法令で制限されている廃棄物及び生き物以外は自分で持ち込めば何でも捨てられるようです。20台程度の駐車スペースがあり、後は外で順番待ち。日曜日は長い列が出来ますが回転が速いのでそれ程待つことはありません。

緑専用のスキップには袋は捨てられませんので、袋から中身を振り払って落とす必要がありますが、スキップが一杯になってくると量が多いだけに重労働です。春から秋迄は常時三台のスキップが緑物専用に割り当てられてますが、適宜一杯になったのを運び出しても三台共に山盛りで四台目を使うときもあります。いかに緑のゴミが多いかお分かりでしょう。我家を例にとると、まず春から夏は芝や小枝、葉が主体夏が過ぎると落ち葉そして枯葉、その合間には大きな枝をぶつ切りにした丸太類が混じります。芝刈は時期によって間隔が大幅に変わります。最盛期は5−6月で5日に一回。毎回、袋詰めにして車のトランクにやっと入り切る量が出ます。あとは枯葉と落ち葉、とにかく落ちるだけ落とさせてから集めないと限がありません。従って4月から9月一杯は少なくとも毎週一回はこの施設のお世話になるわけです。それに加え我家の食生活がこの国から見れば偏っており生ゴミが沢山出ますので、これもついでに処分してしまいます。これは助かります。夏場に魚を処理した日は当日にここに行く必要があります。

老若男女様々な人達が入れ替わりで様々な車で物を捨てに来ます。ロールスロイスから枯れ枝を引っ張り出してる風景等面白いものです。我家のダストマン兼ごみ収集車の運転手である旦那にとって、ここは英国で一番気に入ってる場所だそうです。とにかくスッキリするといいます。私もたまにお供しますが、思い切り気持ちよく、スキップにゴミ類を放り込んでくると確かにその爽快感にはなんとも言えないものがありますね。ここを見てるとこの十年で英国の生活程度が変わったのがよく分かります。昔はよくここ迄使ったと感心させられる物しか捨てられませんでしたが、最近はまだ使えそうな物が増えてきて旦那は偶に自分で持って帰ろうかという誘惑に駆られる物まであると言ってます。

画像上:ダストマンとゴミ収集車
画像中:スキップ
画像下:それ行け我家のダストマン。刈り取った芝の入った袋、最盛時にはぎゅうぎゅうに押し込んで一回に6,7袋出ます。そうなると重くて二袋を一度には運べません。


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