■我が家における、今年最悪の出来事 2002.11.18 update

枯れ葉の季節になりました。電車の駅に『枯れ葉のため電車が遅れます』というお知らせが貼り出されます。枯れ葉がレールに落ちて滑りやすくなるので速度を落とすからです。旦那に云わせれば、枯れ葉以外に電車が遅れる言い訳は山ほど持ってるのにわざわざこれを張り出すのが可笑しいとのことです。かなり前になりますが、仕事帰りにその駅始発の電車に乗って出発を待ってたら、構内放送で‘xx番線の電車は運転手の手配をしているため少々遅れます’という案内があったそうです。よくある理由でまたかと思ってたら、すぐに今度は車内放送で‘運転手は来てます、車掌を待ってるんです’。これには車内大爆笑だったそうです。

まだ時期的には早いのですが、我が家の今年最悪の出来事をお話ししましょう。 4月28日未明、旦那も私も家の近くで車のトランクを閉めたような音で目が覚めました。私はそのままウトウトしてたんですが、10分くらい後に旦那が起きて寝室を出て行きました。彼の話では、最初の音は隣の車と思ったけどその後も妙な擦るような音が微かに断続的に聞こえるので、階下を見に行こうと階段の電灯を点けた途端に、ガシャーンと音がしたとの事です。旦那は家の中に誰かが入り込んだと確信して久し振りに緊張したそうです。映画ではありませんが、部屋の入り口や間仕切りの扉を細心の注意を払いながら次々に開けていき、全部調べるのに長い時間がかかったような気がしました。というのは私も二度目の音で飛び起きたんですが、怖くてギズモを抱えて階段の上から様子を見てたからです。

結局何も出てこず狐につままれた(我家の庭には狐は年中出入りしてますが)ような気持ちで朝を迎えました。旦那曰く、あのガシャーンという音は絶対玄関の外側ポーチのガラス戸の開閉の音に違いないと云ってました。

朝食を済ませ台所で掃除機を使ってるときに、小さな金属片が床に転がっているのに目がつきました。ふと目を上げて窓に目が移ってぞっとしました。ガラス窓の右側開閉部分の金属の枠に隙間があるのです。震えるのを我慢して、落ち着くよう一呼吸してから旦那に報告しました。外側から見ると明らかです。窓枠の金属をまげて隙間を作り、窓をこじ開けようとした痕跡がありました。

犯人は時間的に見て通りがかりの二人組で、我家が目の前に街灯があるので夜間に消灯し車もガレージに入れてあるので留守とみなし犯行に及んだと思われます。一人が裏に回り窓をこじあけて家に侵入して玄関で待機の仲間を入れる、従って最初の音は道具(多分バール)を窓枠に強引に差し込んだ時、その後の断続音はこじ開けてる時、次のガシャーンは玄関に潜んでた仲間が階段の電灯が点いたので驚いて逃げた時とわかりました。もし気付くのが遅く、犯人が家に侵入してしまっていたらと思うとぞっとします。

警察に通報し、窓の応急処置と交換の手配を行い三週間程で台所の窓枠全体が交換されましたが、精神的なショックは大きいものでした。暫くは二人共夜は些細な音にも敏感になり睡眠不足の日々が続き、元の生活のペースに戻るのに三ヶ月ほどかかりました。反面、この一件は私達に防犯に対する認識の甘さを思い知らせてくれました。今迄何事も『自分の事は自分でやる』をモットーに生活してきましたが、これに『自分の事は自分で守る』が加わりました。勿論隣人達は親切ですしお互い常識の範囲を守った付き合いをし、何かあれば助け合います。留守にする時は必ず声を掛け合います。しかし自分たちでやるべきことはしっかりやっておくのが前提です。警察、保険屋、隣家や知人と話してみて学んだことを参考に我が家の防犯対策を立案しました。因みに両隣共私達が越してくる前に空き巣の被害の経験があり、左隣は台所の窓を壊されたが未遂、右隣は台所の窓を外されて家財そっくり持っていかれたそうです。

空き巣狙いはどこにでもいて、彼らは目をつけたらどんな手を使っても入ろうとしますが、その場合の標的は金持ちに限ります(屋根の瓦をはずして侵入し、ごっそり持って行ったというケースもあるそうです)。通常は行き当たりばったりの流しで留守宅を狙い裏庭から窓をこじ開けて侵入しようとしますが、10分で開かないと諦めて次へ行くそうです。留守中に入られたらすっぱり諦め、保険で対処します。万が一在宅時に入られたら自分たちの安全を最優先にします、相手もパニックになっているので何をしでかすか分かりません。要は留守に見せないということです、隣近所、知人は年間数回は旅行へ行くので各家庭それぞれに対策を講じてました。

我家の対策として、(1)玄関脇にタイマー仕掛けの常夜灯を設置、裏庭側及び通路にやはりタイマー仕掛けのフラッシュライト(体温に感応して点灯する)を計四つ設置。(2)隣家と相談してフェンスを設置、裏庭への通路の入り口に門を設置。(3)留守にする時は階下でラジオ、二階のどこかに深夜迄まで卓上灯を点けておく。(4)家財保険の見直し、家財を全部リストアップしヴィデオに撮る。家電機器は番号を控えておく。(5)寝室の戸には常時内側から鍵を差し込んでおく、外してあった寝室の電話を接続、ベッドの横に懐中電灯、更に旦那はクリケットのバットをベッドの下に入れる。

ほとんどの家では警報装置をつけてます。これは屋内の各々のポイントにセンサーを配置して、体温を感知すると玄関上に取り付けた大きなベルがガラガラ鳴るという仕組みです。一階だけセットするこができますがペットがいると駄目で、我家もギズモ(シャム猫)のお散歩のたびにガラガラということになってしまいますのでこれは使えません。

さて実行ですが、当然DIY(Do It Yourself)です。材料を行きつけのDIYショップで仕入れてあとは自分達でやります。隣家との間のフェンスは両家の旦那が協力して設置、週末に二人で基礎のセメント工事をやり次の週には木のフェンスが取り付けられました。あとはウチの旦那の独壇場です。太い角材で枠を作りコンクリートと金属ボルトでしっかり地面に固定してこれに頑丈な扉を取り付け黒く塗って出来上がり、ライトは家の柱や配管を利用して取り付けと全部終了したのは事件から二ヶ月後でした。

英国の家は窓や裏庭への出入り口は総て硝子です。雨戸、鎧戸あるいはシャッターは使いません、あとはカーテンだけです。防犯、断熱の観点からDouble Glazing と呼ばれる二重窓が一般に普及しております。我家の二重窓は金属の組子で補強してあります。窓枠も特注のアルミ製との事で交換に来た職人さんが絶対に10分やそこらではでは開かないと云ってましたが、一番効くのは泥棒さんにこの家に入っても無駄だと思わせる事なんですよね。でも難しいですね。皆様もくれぐれもお気を付けください。

画像上:体温に感応して点灯するフラッシュライト
画像中:手作りで、裏庭への出入り口に門を設置
画像下:金属の組子で補強された二重窓(Double Glazing)


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