■記録的な台風襲来! 中秋節も吹っ飛んだ 2006.11.7 update

みなさんこんにちわ。先月の続きで中秋節の様子をお伝えしようと思っていたのですが、9月30日から10月2日に掛けてダナンに記録的な台風が襲来したのでその様子をお伝えします。

この台風は台風15号(シャンセン)で、ダナンに上陸する前にフィリピンで197名の死者を出した超大型台風。シャンセンとはラオス語で象と言う意味で、まさに象がすべて踏み潰していくかのような被害でした。ダナンに上陸する前に一旦勢力が弱まったのですが、ゆっくり近づきながら再び勢力を蓄えての上陸。ベトナムでも死者40人以上を出す大惨事となりました。

9月30日の夜、街はすでに台風に備えての計画停電で真っ暗。TVは見られない、ネットも使えない状況で台風の情報がまったく入ってきませんでした。その夜は、雨は激しかったものの、心配するほどの事はないのかなと蝋燭の明かりで呑気に晩酌をして寝ました。

翌日の朝方はシーンと静まり返って台風も行っちゃったのかと思っていたのですが、突然北西から強風が吹いてきて家の前の3本の街路樹が一気に左側へ斜めになっちゃいました。まさに嵐の前の静けさだったようです。近隣の家のトタン屋根は飛び、家の前にもあちこちのトタン屋根や看板が散乱しだしました。それでも停電、断水はしてましたが、この時点ではまだ『今回も風が強いねぇ』程度だったんですよ。

お昼近くに一旦風が止んで、近所の人達は急いで屋根に応急処置をしたり、重石を載せて対策をしたりしていたところ、30分後くらいに今度は反対の東側からさらに強い風が吹いてきました。今まで左に傾いていた木はみんな押し戻されて、今度は右に傾き2本はついに折れてしまいました。

家の扉も風に吸われて飛びそうになったので、ロープで括って押さえつけソファーで重石をしていたその時です。2階でバタバタ妙な音がするので上がってみると、突然天井がバラバラと落ちてきました。天井の材質は軽いポリ材なので問題は無かったのですが天井が剥がれてびっくり、屋根がパクパク口を開いてます。

このままでは我が家の天井も飛ぶ! まわりに手ごろな重石は無い。ロープで括り付けてる時間も無い。何か重石は無いか?と瞬間考えて、自分で天井の梁にぶら下がってき押さえました。ところが天井に軽く手の届く身長はありますが、屋根を押さえるだけの体重がありません。私の体は数回50cmほど浮き上がりました。とても一人では抑えきれないので家人にも手伝ってもらって押さえ、その間に重石をつけて屋根を抑えて間一髪セーフ。

その後、飛んできたトタン屋根が電話線を切断、携帯電話も繋がりにくくなり情報がまったくありません。台風は終わったのか?まだ続くのか?周りの被害状況がどうなのか?まったく分からず不安な時間を過ごしました。4時間ほどして風も治まってきて周りを確認すると、8割方の家は屋根が飛んでしまっていました。

台風は落ち着きましたが、電気が止まったままなのでポンプが動かせず断水状態は続いています。いよいよ水が無くなって来てトイレが流せなくなってきたので、近所の工事現場に溜まっている水を汲みに行きました。それでも手を洗えるような水では無いので参ったなぁと思っていたところに突然の大雨。すぐさまバケツを表に出して水を貯めて一段落。まるでサバイバルゲームのようでした。

台風の翌日、台風一過でお天気は良くなりました。まわりの家は一斉に後片付けと屋根の修理に追われています。被害を最小限度で食い止めた我が家は掃除のみ、修理はまぁ後日ゆっくりやりましょうってことでとりあえずお腹がすいた。。。

が、ここで大問題発覚! 近所はほぼ壊滅状態で食べるものが無い!! 近所の雑貨屋にもインスタントラーメンの在庫が切れています。当然移動屋台もこんな台風の後は来ません。米さえあればなんとかなるよと近所の人達は言いますが、小さな子供のいる我が家はなんとかなりません。

そこへ同じダナン在住の日本人から『被害状況はどう?』と連絡が来ました。聞けばこれから車で被害状況をチェックに行くというので、同乗してダナンの街へ連れて行ってもらいました。遠い親戚より近くの他人、もつべきものは普段からの邦人ネットワークですね。

意外にも工業団地の被害が大きいです。屋根が飛んだ工場、崩落してしまった工場や、倒壊してしまった塀や電柱もあちらこちらで倒れています。街の中心部に入ってくるとダナンで2軒しかない大型スーパーも台風の影響で営業していません。


いよいよ食料危機か?!と思ったら、なんと市場は平常どおり営業してるじゃありませんか! 野菜もたくさんあるし、肉や魚まである。ベトナム市場強し! 市場のおばちゃん達は最強だなと改めて思いました。

さて我が家に電気と電話が完全復旧したのは10月5日になってから。中秋節で子供達のはしゃぎ声が聞こえてくるはずなのですが、ダナンの街のほとんどの家が大なり小なりの被害を受けて復旧に追われています。子供達には残念ですが、今年の中秋節は台風に吹き飛ばされてしまいました。

追記:この原稿を書いているのは10月の終わりです。すでにダナンの街は台風の被害があったとは分からないくらい急速に復旧していますのでご安心ください。


画像右上:ホイアン市場前の樹齢100年を越える木も倒れた
画像左上:天井が剥がれ落ちた我が家
画像右中:トタンが飛び散っている
画像左中:台風が通過した直後の状況
画像右下:崩落してしまった工場
画像左下:倒壊してしまった壁
画像右下:屋根が吹き飛んでしまった大型書店
画像左下:風に押しつぶされてしまった工場


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