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2月、ハノイは1年でもっとも寒い時期を迎えた。日本と異なり雪は降らず、気温も最低でも10℃を下ることはほとんどない。しかし、かなり寒く感じる。そのわけは湿度にある。ハノイは真冬でも湿度が60から70%もあり、この空気中の湿度が、体感3℃や0℃に感じさせてしまうのだ。また、家のつくりが夏仕様のため、床はタイルで窓には戸袋もなく、すきま風が入りまくりで風邪をひきそうだ。
裕福な家でもクーラーはあれど、暖房器具はないところがほとんどなので、家の中でもみんなコートを着たりしている。湯舟につかる習慣がないのでバスタブがない家が多く、シャワーのみ。この時期、お風呂に入るのはかなり勇気がいる。女性の間では「髪と身体はそれぞれ別のとき、しかも昼間に洗わないと風邪をひく」といわれているほどだ。
前置きが長くなってしまったが、日本でもたいへんな騒ぎになっており、こちらベトナムでも深刻な問題の鳥インフルエンザ。世界的に被害は拡大しているようだ。今年は1月21日から25日まで旧正月だったが、鳥インフルエンザの影響で、いつもの年なら正月には必ず食べるとり肉の料理が登場しなかった家庭も多かったとか。現在もとり肉を避けている人が多いし、私もなんとなく避けるようになった。お陰で牛肉の値段が上がり(ベトナムは狂牛病の影響をうけていないらしく、みんな牛肉に救いを求めている)、ベトナム名物のフォー(米粉の麺)も、とり肉フォー屋はさっぱりで、牛肉フォー屋が繁盛しているらしい。
テレビでは連日、鳥インフルエンザ情報を流しているが、驚くのは、人工呼吸器をつけ、闘病中の患者の顔を映したり、一般の人にみせてもわかろうはずもない、患者の胸のレントゲン写真をアップで映したりしていることだ。日本人としては、デリカシーに欠けるなぁ!といつも思いながら観ている。鳥インフルエンザが発生した地域では地面に大きな穴を掘り、すでに死んでしまった鶏だけでなく、まだふらふらと生きている鶏も一緒に放り込んで放置してある映像もあった。燃やすと灰が舞うから埋めるのだろうか?
普段、ベトナム人は日本人よりとり肉をたくさん食べていると思うので、自国でとり肉が生産できず、しかもほかの国から輸入できない、発展途上国のベトナムのほうがなにかとたいへんだと思うのだが、日本のように騒ぎ立てず、わりと冷静なのにはちょっと感心した。私が思うに、ものがない時代を長く続けて来た人たちだし、最近までスーパーの存在もなかったところだから、物資切れにも動じず、なんとか対処しようとする柔軟性があるのかもしれない。
一方、日本人は便利な生活に慣れきってしまったので、少しの不自由にも動揺してしまうように見える。吉野家の牛丼が食べれなくなっただけでどうしてそんなに騒ぐのか、私には理解できない。。。。ただ、ほんとの緊急時になるとベトナム人は血みどろの争いになることは容易に予想できるので、手放しには賞賛したくないが。ベトナムの新聞によると、鳥インフルエンザの鎮圧には最低でも3ヶ月かかるらしい。少しでも状況がよい方向に向かってくれることを祈るばかりである。
画像上:市場で鳥を売る店
画像下:市場の肉屋
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