■豊かなベトナム人 2003.7.7 update

7月のハノイは雨が多く、蒸し暑い。気温は31〜35度くらいで、目を開けていられないほどの日射しだと思ったら、たちまち大雨になり道は洪水。という日が続く。洗濯物を干している日は、いつ雨が降るかと思うと気が気ではない。

これから10月までハノイでは猛暑が続く。ここは停電や断水が未だにあり、運悪くこのときに家にいたりすると、ひたすらじっとがまんするしかない。インターナショナルのマンションや建物は発電機があるので停電の心配はないが、ベトナム人や私の様にローカルの家に住んでいる人たちは、停電、断水のときはひたすら元どおりになるまでじっとがまんである。

私がハノイに住んで3年が経つが、日本での3年よりも周囲の変化が早かったような気がする。それはたとえば、3年前は日本食レストランには日本人の客しか来ていなかったのに、今ではベトナム人のおじさんたちが日本食レストランで昼間から刺身の舟盛りをつつき、ベトナム製の日本酒「越の一」を飲んで騒いでいる(たぶん会社のお金で接待だろうが)。ちなみに船盛りだとUS30$くらいはする。

3年前はバイクといえば、ホンダのドリームスーパーカブだったのに、今は、イタリアのPIAGGIOやホンダの@150といった、US5000$以上するバイクを町中でよくみかける。それどころか、最近は個人で車を持つ人が増え、8000$はするであろう韓国製のミニや4WDが人気で、若い人や女性も運転している。マンションもよく売れているらしい。ハノイの中心地だと、2DKくらいの広さで400〜500万円くらいするらしい。そして今もハノイは、建設ラッシュであちこちで高いビルが建設されている。

ところが一方で貧乏な人(地方の人や農家の人たち)は3年前からかわらず、貧乏なままである。貧富の差が開いた(豊かな人がいっそう豊かになった)だけで、全体的に生活レベルが上がったわけではないのである。だからお手伝いさんは住み込みで毎日働いても1ヶ月1000円くらいしか給料がもらえない。日本食レストランのウェイトレスは時給50円と聞いた。同じベトナム人なのに1回の宴会で何万円も散財し、自家用車で帰って行く人もいれば、1皿50円の定食を食べに自転車で来る人がいる。ほんの10年くらい前はみんな同じくらい貧乏で物不足だったはず。

ずーっと日本で中流で育って来た私には、このような社会が少し恐ろしく感じる。自分ももう少しハノイにいたいと思っているけど、この急激な変化の中、うかうかしていると負け組になってしまいそうで、それだけは避けたい。ここでのみじめな暮らしは外側からしか知らないが、40度の暑さでもクーラーなしで寝なくてはならず、御飯はパサパサのお米と豚の脂肉のみ、と想像しただけで気分が暗くなる。

日本も貧富の差が開きつつあると言われているけど、ベトナムのようにはなって欲しくないと思う。家族の絆とか勤勉さなど、ベトナムからはいろいろ見習うことが多いが、この社会のあり方だけはなんとかならないものかと感じている。


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