■ベトナムの交通事情 2002.12.2 update

ベトナムへ来た外国人がまず驚かされることのひとつが、町中を走るバイクの多さであろう。私が最初にベトナムを訪れたのは4年前だったが、空港からタクシーに乗り、車窓から見た風景を今も鮮明に憶えている。そのときは「なんじゃこりゃ!?街全体が暴走族の集会だ!!」と目が釘付けだった。

今年の10月に親戚がハノイに遊びに来た時、叔母はこのバイクの群れを「水族館にいる、イワシの群れみたい」と表現していたが、的をえた表現だなと感心した。今、ベトナム在住者となった私はイワシの群れの一匹となってバイクを運転し(泳いで?)ている。

現在、ベトナムの都市部ではひとりに一台とまでは言わなくても、一家に2、3台バイクがあるのが普通である。電車もなく(今も汽車である。。。)、バスもあまり一般的ではないベトナムでは、バイクはまさに庶民の足。その種類というとだいたいはカブのようなものでホンダ、ヤマハ、スズキなどの日本のメーカーが人気(ベトナムには国産のバイクがない)。新車だと1台2千ドルくらいする。また、ホンダのスペーシーという、大型スクーターになると4千ドル、ベスパで有名なイタリア製PIAGGIO社のスクーターになると1台5千ドル以上するというから驚く。しかも結構多くの人がこれらの高級スクーターに乗っている(ハノイが多いらしい)。ほんとうに金持ちが増えたのか、見栄っ張りなのかはよくわからないが。

最近は車の数も増えて来ているが、韓国製DAEWOOというメーカーが主流。ごくたまにベンツなんかもみかけることもある。最近は女性のドライバーもみかけるようになった。免許は日本と同じで教習所に通って取得する。

好景気による、バイク、自動車の急増で現在、交通状態は最悪といっても言っても過言ではない。道は車もバイクも自転車もみな一緒で、信号無視、逆走、急発進、急ブレーキ、3人乗り、4人乗りは当たり前、その上、譲り合いの精神が皆無なので、交通事故は日常茶飯事。運転手付きの車がある人はいいが、そんな余裕がない私は毎日ドキドキしながら運転している。ちなみに無免許運転も多いらしいが、免許取得料と、公安に捕まったときの賄賂代を比べると、賄賂代のが安くつく、ということで免許をとらない人も多いらしい。

こんなにもバイクが多く、事故も多いのに、ベトナムではヘルメット着用義務の法律がない。いや、実は過去何度もその法律が施行されそうになったことがあったのだが、直前になって、立ち消えになってしまう。理由は「暑くてヘルメットなんてかぶりたくない!」「ヘルメットをかぶると音が聞こえなくなって、かえって危ない!」といったものだ。しかし、そろそろ呑気にしている場合ではないと思うのだが。。。

また、バイクの数が増え過ぎたため、政府はバイクの生産台数を規制することにしたらしい。バイクの大手メーカーは日本の会社がほとんどなので、この政策は日本経済にもひょっとしたら影響を与えるかもしれない。

画像上:ハノイの交通状態(あまり渋滞してない状態)
画像下:人気のイタリア・PIAGGIO社製スクーター(ZIP)、価格は2500ドルくらい。


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