■ベトナムの医療事情 2002.11.4 update

10月も終盤になり、朝晩は肌寒くなってきた。ハノイは今、秋まっただなかである。急に冷え込んできたからか、最近、周りで風邪をひく人が増えてきたように思う。そこで今回は外国人からみた、ハノイの医療事情について報告しようと思う。

御存じの通り、ベトナムは発展途上国である。なので医療レベルも日本にくらべてまだ低い。いちどベトナム人の知り合いの子供が手術をしたときお見舞いにいったことがあるが、病院は古くて暗く、大部屋には10人くらいの患者とその家族がひしめき、患者の家族が患者のベッドに座り、タバコを吸っている、というような状況であった。

ハノイにはたくさんの国立の病院がある。例をあげると、こども病院、母子保健病院、ベトナム&ドイツ友好病院(交通事故などの外科手術で知られている)、バクマイ病院などがある。中でもバクマイ病院はハノイでいちばん大きな総合病院で、その建設には日本のT建設が請け負ったとのことだ。なので外観はとてもきれいで近代的である。私はこの病院に入ったことはないので噂しか知らないのだが(とても患者が多いため、自由に出入りができないシステムになっているらしい)、中の設備もとても近代的だそうだ。ただ、それを使いこなす人がいないのだとか。。。また、廊下で患者の家族がござをひいて寝泊まりしているらしい(ベトナムの病院では普通)。世界各国からの援助金で作られたのだろうが、実際は内面がおいついてない、といった感じである。

ベトナムの医者の給料はとても安いそうである(1ヶ月数十ドル)。なので開業したり、外資系の病院で働かない限り生活が苦しい。また看護婦(今は看護士と呼ぶの?)は白衣は着ているが日本の「白衣の天使」ではない。ベトナムでは医療以外の患者の世話は患者の家族がすることになっているので、看護婦は注射を打ったり、消毒をしたりするだけで、食事や着替えの世話など細かいことはしてくれない。また、噂では、注射を打ってもらうにも、チップをはずまないと痛く打たれてしまうこともあるのだとか。

「うわさ話」には事欠かない。レントゲンをとらず、虫歯と判断され、健康な歯を抜かれた人、開腹手術を受けたが予後が悪いのでもういちど開けたところ、蟻が中で巣をつくっていた人とか(!)

と、すごい状況なのだが、外資系の病院ではそういうことはない。日本と同じ、清潔で近代的なサービスをうけることができる。ただ、健康保険制度がないので、料金がべらぼうに高い。診察に100ドル、入院するだけで1泊700ドルくらいかかる(ちなみに現地の病院だと1回の診察で200円くらいだそうだ)。なのでベトナム旅行の際には海外旅行傷害保険に加入することをおすすめする。

ベトナムではデング熱やマラリアなどの日本では存在しない病気や、狂犬病や日本脳炎といったもう日本ではみられないといわれる病気もポピュラーである。ベトナムへ長期に滞在する予定の方は、これらの予防接種(破傷風も)を受けた方が安全。

と、恐い話ばかり並べてしまった。実際には、ベトナムに住む外国人にいちばん多い病気は胃腸炎と気管支炎。胃腸炎はストレスやなれない食事によるもの、気管支炎は排気ガス、気候の変化によるもの、とのことである。


<<もどる