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日本では「レミーのおいしいレストラン」というタイトルで公開されたディズニー・ピクサーアニメーションスタジオのアニメ映画、フランスではこの8月に公開されて以来、いまもヒット続行中です。こちらでは原題のまま「ラタトゥイユ」というタイトルで上映されています。これは料理の名前で、フランス人なら食べたことがない者はいないと断言してもいいほどポピュラーな、南仏プロバンスの伝統料理の一品です。フランスグルメ料理界がストーリーの舞台になっていることと、この親しみのある家庭料理「ラタトゥイユ」という言葉が相乗効果を発したのか、すでに700万人を超える観客を動員したそうです。またこの「ラタトゥイユ(Ratatouille)」というタイトルは、主人公のレミーがねずみ(rat)であることと、掛詞にもなっているのです。
まだ映画をご覧になっていない方のために、ザッとあらすじをご説明させていただきましょう。味覚と嗅覚がずば抜けて優れたねずみレミーは、その才能を料理に発揮することに喜びを見出します。そして、パリの高級レストランで “隠れて”働くことで、その非凡さを認められていくわけですが、如何せん、彼はレストランという場所にいてはならない存在のねずみ。料理の才能はからきしない新米リングイニ青年はレミーとのコンビを組むことで、脚光を浴びていくことになります・・・。
この映画のために、ブラッド・バード監督は、パリにミシュランの三ツ星レストランを持つベテラン料理人のギィ・サボワ氏と、フランス料理界に旋風を巻き起こしている若手スター、シリル・リニャック氏の二人にインタビューをして意見を求めたそう。またこの二人は声優としてもレストランの客になって出演しているところが、憎い演出です。
ねずみレミーの大活躍は涙ぐましいものがあり、多くの観客のハートをつかみました。特に若年層のハートは動物としてのねずみに魅了されることになったようです。その証拠に、この夏以降、なんとペット業界には空前のねずみブームが起こっているとのこと! ねずみ飼育用品は40パーセントも売り上げを伸ばし、親は子供たちにねだられて、右へ左へと大走り。パリジャン紙によると、中でももっとも高価なのが、ダンボのようにたれ耳をした青ねずみのメスなのだそうです。これはやはり、レミーが青っぽいことから来ているのでしょうか。
「ねずみをペットにする推進団体」などというものもあり、代表のモロー氏(氏自身19匹も飼っているそうです!)によると、「ねずみは、ゲッ歯目類の中でも、ハツカネズミやハムスターに比べてずっと頭が良い。自分の名前がわかるし、飼い主にもなついて、犬や猫のように遊び相手をすることができる。ただし、非常に社会性の強い生き物なので、たくさん接してあげることと、注意深く見守ることが必要」なのだそうです。いずれにせよ、ディズニーはミッキーマウスに次ぐ第二のねずみヒーローを生んだことになるでしょうか。
ちなみにラタトゥイユは、玉ネギ、ニンニク、ズッキーニ、ナス、パプリカ、トマトをオリーブオイルでじっくりと炒め、香草を入れて煮込んだものです。レミーねずみになった気分で作ってみたら、一味違ったものが出来上がるかもしれませんよ。どうぞ召し上がれ。
画像上:主人公のレミー(右)
画像下:おもちゃ屋さんでも、ねずみのおもちゃが人気です。
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