前回は青空市場の模様をお届けしましたが、青空の下、町や村の広場で盛んに行われるものと言ったら、他にももうひとつありました。フリーマーケットは日本でも人気があると思いますが、ここフランスでも「マルシェ・オ・ピュス(蚤の市)」、または「ブロカント(古物屋)」、あるいは「ヴィド・グルニエ(屋根裏を空っぽにする)」などと様々に呼ばれ、春から秋にかけてガラクタが路上に大集合します(画像右)。
日本では大晦日の前に大掃除をするように、こちらでは春になると大掃除をする習慣があります。長い冬が終わり、軽やかな日差しがようやく差し込むようになると、家中の窓を開け放して、ほこりを叩き出し、ついでに要らないものも整理します。それを早速、地元のヴィド・グルニエで売りさばいてしまおう、というわけです。収益は夏のバカンスの足しになるかもしれませんし。出店には、自宅に不要なものを広げている家族(多くは母親)の姿や、遊ばなくなった自分のおもちゃを売っている子供たちの姿などが見られます。それに混じって、プロのブロカント屋(古物商)も多く出店しています。
フランスにやってきて間もない頃、初めてこのフリーマーケットを訪れたときには、そのガラクタぶりに仰天しました。新品できれいなものが多い日本とは大違い、「こんなもの、売るという気になるのが信じられない・・・ゴミ箱行きよ!」と思えるものばかりズラズラ所狭しと並んでいます。まるで、巨大なゴミ箱広場を歩いているような気がしたものでした。今では大分慣れましたが、それでも「誰が買うんだろう?」と首をかしげたり、噴出し笑いをしながら、探索に出かけるのが楽しみとなりました。
さていつもは買う側に立っていたのですが、今回は初めて、私も売る側にまわってみました。長年の間に溜まったガラクタや着れなくなった洋服を子供たちと一緒に出店してみたのです。通りすがっていく人を引き止めるように話しかけてみたり、値段の交渉をしたり、これは買う側よりも楽しい経験でした。
フランス人のお客さんはとても慎重。物が良く、値段がお買い得とわかっていても、本当に現在必要なものしか買おうとしません。けれどもアラブ系の人たちは、一気にまとめ買いをしてくれるので、売り上げに大いに貢献してくれました。喜んでいるのもつかの間、激しい雷雨がやってきて、せっかく広げたものも大慌てで全部取り込み店じまいとなってしまいましたが。
では他のスタンドを回って、見つけたものをご紹介してみましょうか。欲しいものはありますか?!
  
  
上左画像:ハサミ(切れるんだろうか・・・?)、目覚まし時計(鳴るんだろうか・・・?)、ソース入れ、蓄音機、タマゴ入れ、棚の一部、電気スタンドの下の部分(電気コードが古すぎ)・・・・・。 上中画像:フランスで最も愛されている歌手のひとりエディット・ピアフ、1962年のレコード。CD、DVD全盛の今、レコードやビデオカセットはフリーマーケットの定番になりました。 上右画像:飲んだら捨てるな。なんと、ビールの空き缶です! コレクションにしている人がいるんでしょうか? 残念なことに日本のビール缶はありませんでした。あったら、もっと高く売れるかもしれません!
下左画像:穴の空いたフライパン・・・こんな壊れたのをどうするって? いいえ、コレ、栗を炒る専用のお鍋なのです。 下中画像:灯油ランプ、電気スタンド、携帯電話、茶碗、徳利、花瓶、カセットテープ、絵画・・・・・それに動物の剥製! ここまで脈略のないものが一緒くたに並ぶとあっぱれです。 下右画像:あらまぁ、こんなところに日本刀が。といっても3本で10ユーロ、もちろん本物ではありません。こちらの子供が振り回して遊ぶとも思えませんので、大人にサムライのファンがいるのかと思って聞いてみると、これは、家のインテリアに飾っておく人がいるのだそうですよ。日本人宅より日本らしい?! -----------------------------------
【短信】猛暑の中お過ごしの皆様には残暑見舞いを申し上げます。フランスは、南仏を除いては冷夏で、私の住む地方では曇天・雨天続きの毎日でした。(8/23)
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