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食欲の秋、味覚の秋、と来れば何を真っ先に思い浮かべますか? 栗、かぼちゃ、さんま、柿・・・・・えーと、キノコを思い出した方はいらっしゃいませんか。えっ、もう食べ飽きた? セップの写真は見飽きた?まぁそうおっしゃらずに、籠を持ってご一緒に森の中へ行きましょうよ。
どの森に行くかですって? それは内緒です。みんなそれぞれお気に入りの場所があって、なかなか人には話さないものです。だって、教えたら大切な食材を先に採られてしまいますからね。どこに行ったらよいのか見当がつかないときは、他の車が一台、2台とひっそりと止まっているあたりを散策してみてはいかがでしょう。
それからナイフも忘れないで下さい。見つけたとばかりに喜んで根こそぎもいではダメなんです。そんなことをしたら、来年からは生えなくなってしまうからです。種を大地に保存するためにも、根元を残して、ナイフできれいにカットして持って帰りましょう。
フランスの秋のキノコの代表格と言えば、上記セップ茸。ずんぐりした白い胴体に茶色い傘。厚くスライスしてバターとニンニクで炒めるだけで、香りと歯ざわりがよく人気があります。安定感のある形は森の中でもなかなか存在感があるので、すぐに見つかりますが、その代わり、虫に喰われていたりすでに収穫された後だったり。大きいのに喜んで近寄ってみると、後ろ半分が喰われていてガッカリしたことが何度あることでしょう。
ジロルはオレンジ黄色がかって扇のようにヒダの広がったキノコ。色がキッチュなのですが、香りはおとなしく、歯ざわりがしっかりしているので、クリーム煮にしても合います。私はこれを近所の森の中で見たことはありません。生鮮食品店でたまに買いますが良いお値段です。
死のトランペット、いえ書き間違いではありませんのであしからず。黒いトランペット型をしています。食欲を誘うどころか、二度と口にしたくなくなるようなネーミングは、一体誰が最初につけたんでしょう。それでも恐ろしい名前に反して、とても美味しいとキノコのガイドブックには書いてあります。私はまだ試したことがありません。以上はフランスのキノコで有名ですので、到る所で写真をご覧になった方も多いと思います。
それからプルロット茸(ヒラタケ属)という、うすいグレーのヒダの肉厚なキノコもあります。これは、水っぽくて香りがほとんどしないのでこれだけでは物足りないのですが、お肉だけでなく、お魚にも合わせやすいのが長所かもしれません。
お店には売られていない食用キノコも沢山あります。先日、隣人がポプラの木の下をうつむきながらウロウロしているので、失くし物でも探しているのかと思ったら、失くし物ではなく拾い物をしているところでした。ポプラの木の下に生えるキノコを籠に一杯、夕飯のおかずにするとのこと。木の根元には、椎茸のような形をした茶グレーのキノコがニョキニョキと重なりあうようにして生えているではありませんか。残念ながら写真は取り損ね、ついでに夕飯のおかずも取り損ねましたが、是非来年試してみたいと思っています。
毎年キノコの食中毒が絶えませんが、フランスでは薬局に持っていけば、食用かどうかを見てもらえます。迷ったら口にする前に専門家に確認してもらうようにしましょう。たとえどんなにお腹が空いていてもキッチンに直行しないで下さい!
ここまで書いておいてから言うのもなんですが、フランスのキノコもいいのですが、私はやはり、日本の椎茸となめこが大好きです。去年こちらのスーパーで「Shiitake」と書かれたパックを見たときには、嬉しさに飛び上がってしまいました。生椎茸、日本を離れて何年ぶりに食べたでしょう。私には高級マツタケより、セップより、美味しく懐かしい味でした。
画像右上:俗名「騎士」と呼ばれているそうです。毒キノコみたいにあやしげでかわいいですが、食べられるそうです。
画像左上:野原に生えているロゼ茸。バターとニンニクで炒めたり、オムレツに入れたり。
画像右中:見るからに毒キノコみたいですが、本には食用とあってビックリしました。食べる勇気はないですが。
画像左中:近くの森に行く機会がない方は、自宅栽培はいかが? 園芸用品店で売っていました。
画像右下:薬局の秋のショーウインドウ。採ったキノコを判断してもらえます。
画像左下:似たような色形をしていても、右端は食用、真ん中は毒キノコ。
【短信】早いもので、もう1年が終わろうとしています。どんな1年を過ごされましたか?体、頭、胃袋ともに忙殺される時期でもありますが、体調を整えて良い師走をお迎え下さい。(11/23)
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