■コンフィチュール (Confitures) を作ろう! 2005.7.4 update

例年に比べて涼しい春を過ごしたフランスですが、6月も終わりに近づき、八百屋の店先には晩生のイチゴやサクランボ、白桃、黄桃、ネクタリン、メロンなど、春夏の果物が山のように積まれて売られるようになりました。完熟の果物はそのまま食べてももちろん美味しいのですが、旬の時期、つまり値段が一番下がる頃を見計らい、好みの果物を1キロほど買ってコンフィチュールを作るのも楽しいものです。最近、日本では「ジャム」の代わりに「コンフィチュール」というフランス語が使われ始めたと聞きました。ちなみにマーマレードのことはフランス語で「マルムラード」と言います。

朝食シーンにコンフィチュールが不可欠なフランス、もちろんお店で様々な種類が売られています。Fraises/フレーズ(イチゴ)、Myrtilles/ミルティーユ(ブルーベリー)、Framboises/フランボワーズ(ラズベリー)、Abricots/アブリコ(杏)、Coings/コワン(花梨)、Poires/ポワール(洋梨)、Mirabelles/ミラベル、Figues/フィグ(イチジク)等々、どこの店でもコンフィチュール売り場には色とりどりの壜がたくさん並んでいます。

それでも、日本でも売られている "Bonne Maman" というブランドも示しているように、フランス人にとってコンフィチュールは昔懐かしいお母さんの味、というイメージがあるのでしょう。自家製コンフィチュールを作るのは、日本人が実家の味を思い出しながら梅干しを漬けるのと似たような感覚なのかもしれません。

昔ながらのルセット(レシピ)は、果物1キロ(種やへたを除いたもの)に対してグラニュー糖1キロを加え、果物によって15〜30分煮つめる、というものです。今でもこのルセットで作る人もいますが、最近では天然ペクチンや海草が原料の凝固剤を加えたコンフィチュール用の砂糖が売られています。これを使うと砂糖の量が8割に減り、煮詰める時間も7分ほどで済むため、手軽に作る人も多いようです。

壜詰め密封した後に壜ごと煮沸滅菌しておけば、常温で保存が可能です。密封するには普通の壜の蓋を使いますが、昔のようにパラフィンを溶かして密封する人もいるようで、スーパーのガラス製品売り場にはジャムの壜の横に四角い固まりのパラフィンを見かけることがあります。使ったことのない私は面倒臭いだろうなと思うのですが、「やっぱり手作りコンフィチュールはこれじゃないと」という人もいるのでしょう。

わが家ではイチゴやアブリコなど普通のコンフィチュールの他に、リンゴとバナナにラム酒とバニラで香りをつけたもの、白桃にハーブティーのヴェルヴェーヌで香りをつけたものなど、普通に売られていないような組み合わせを楽しんでいます。砂糖はコンフィチュール用のものを使い、量を6割まで減らして作って冷蔵庫で保存し、早めに食べ切るようにしています。砂糖が少ないと果物本来の風味が損なわれず、ヨーグルトやアイスクリームと一緒に食べても美味しいものです。

画像上:アブリコのコンフィチュールを作っているところ。本格的に作る人は、直径40センチはある大きな銅製のコンフィチュール用鍋を持っていることもありますが、わが家では24センチの楕円型のほうろう鍋を使用。
画像中:サトウキビが原料の砂糖に天然の凝固剤を加えたコンフィチュール用砂糖。画像は "Gelsuc" という商品(別のメーカーで "Confisuc" という商品もあります)。3冊並んでいるのはコンフィチュール作りの本で、右側は日本でも有名なクリスティーヌ・フェルベールの本。
画像下:7月にほんの短い期間だけ出回る、Peches plates と呼ばれる平たい形の桃。現在の桃の原種に近いと言われている。普通の桃に比べて値が張るが、その分はずれがなくてとても美味しい桃。

【短信】今年も「パリ・プラージュ」(*)が7月21日〜8月21日の期間オープンします。今年は「フランスにおけるブラジル年」ということで、ブラジルをイメージしたビーチ作りがされるようです。この期間にパリにいらっしゃる方は是非ご覧になってみてください。(6/21)

(*)パリ・プラージュ:プラージュとはフランス語で「浜辺」のこと。セーヌ河の岸に砂を敷いて浜辺に変えて、楽しんでもらおうという!というもの。パリ市長ベルトラン・ドラノエ氏の発想によるイベントである。


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