■冬を暖かく過ごそう 2005.1.17 update

12月に入ってぐっと冷えこみ、「冬が深まっていくな」などと思っていたら、意外と暖かいノエルとなったフランスです。こちらの諺に「ノエルをテラスで過ごすと、パックは薪の側で過ごす事になる(冬のノエルが暖かいと春の復活祭は寒くなる、の意)」というのがあります。今年のパックは3月下旬なので、寒くなっても不思議はないのですが、暦の関係でパックが4月中旬にくる時に寒くなったりすると「もう春なのに!」と天気が恨めしくなります。

ところで、冬が深まると言っても、フランスでは冬至の日からが冬(春分の日の前日まで)ということになっているので、フランス人の感覚からはちょっと外れています。12月上旬に「寒いね、冬本番だね。」などと言って「うん、まだ秋だけどもうすぐ冬だから」などと言われたこともあるんですよ(笑)。という訳で日本では立春の2月上旬、こちらは冬のまっただ中、ということになります。そのため年末年始の休暇は「ノエル休暇」、2〜3月の休暇が「冬休み(別名スキーバカンス)」と呼ばれています。

さて、寒くなると暖房を入れるのですが、日本と大きく違うところは、家中暖かいということです。普段使わない部屋では暖房をきっておきますが、玄関や廊下、バスルームなどにも暖房が入り、居間や寝室から一歩出ると廊下は冷え冷え、などといったことがないので快適に過ごす事ができます。こちらではガスや重油を燃料にしてお湯を沸かし、パイプ内を循環させるセントラルヒーティングシステムが多くとられています。

ガレージやカーブに大きなボイラーを設置、玄関や廊下を含む各部屋にはオイルヒーターのような形の暖房器具を置き、それらがパイプで結ばれているというものです。火災防止と不完全燃焼による中毒死を防ぐため、年に一度の煤除去が義務付けられていますし、細かい温度調節やタイマーのセットなどはできませんが、暖める力が強いのと燃料費が電気に比べて安価なことから、一軒家で多く使われています。電気暖房は冷たい外気との遮断に優れた最近の建物や都市部のアパルトマンなどで、設置しやすく手入れもほとんどいらないこと、器具の見た目のスマートさから支持されています。

日本でほとんどお目にかからない暖房器具に暖炉があります。市街地では火災防止のために暖炉の使用を条例で禁止しているところもありますが、禁止といっても「黙認状態」なので、パリでも暖炉を使用しているアパルトマンがあって、金物屋さんの店先などでネットに入れた薪を売っているのを見かける事があります。暖炉は火をつけるのに手間がかかりますし、熱効率もよくないのですが、やはり本物の炎の存在感と暖かみを好む人が多く、新築の家などにも暖炉を据え付ける人が多いようです。


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画像右上:葡萄畑も、いちめん雪に覆われました。
画像左上:よくある鋳物のヒーター。内部を温水が循環するしくみになっています。
画像右下:熱を逃がさないため全面にガラスの扉をつけた、はめ込みタイプの暖炉。炉の部分が狭くて煤が部屋に飛ぶ恐れのある場合にも、このタイプなら安全。
画像左下:新築の家のダイニングルームに作り付けの暖炉。普通の暖炉としても使えますが、バーベキュー用のグリルを入れて肉を焼いたりすることもできます。

画像左:骨董市で見つけた鋳物のゴーフル(ワッフル)焼き器で、おやつ作りにも活躍する暖炉。
画像中:レストランの中央に置かれた両面タイプの暖炉。
画像右:パリのアパルトマンなどでよく見かける大理石の暖炉。上部に大きな鏡がはめ込まれていることが多い。

【短信】フランスのほとんどの地域でソルドが始まるのが1月12日。モナコでは1週間早く、5日には始まったので、モナコ近郊のブティックでは「商売にならない!」と不満が続出しているようです。パリでも「ノエルとソルドの間、3週間くらいはお客さんがほとんど来ない」とこぼしている店長さんの声を耳にしました。(1/6)


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