■確定申告はお早めに! 2004.4.5 update

さて今年もやってきました、3月は確定申告の月です。フランスでは収入のある人間は全て確定申告をして、所得税を払わねばなりません。払わねばならない、と書きましたが、これは世帯収入を家族構成に照らし合わせて「ある一定のラインを超える」場合、支払いが義務づけられているというのが本当のところです。

日本と大きく違うところは、全員が確定申告をしなければならないことと、給与所得者の所得税(固定資産税と住民税も)の場合、給与全額からは社会保険料のみが差し引かれ、実際の手取り額から自ら支払うところです。ですから手取り分を全部使ってしまうと、後から税金を払えなくなってしまうので充分注意しなければなりません。

以前は年3回の分割払いが主流でしたが、最近では半分以上が年10回の分割払いを選択しており、毎回小切手(郵送か税務署の窓口で直接支払う)、あるいは預金口座からの引き落としがメインの支払い方法です。手続きや処理の簡単さから、税務署では口座引き落としを勧めていますが、自署した小切手の支払いでないと信用ならないという人もまだかなりいるようです。確かにフランスの銀行は日本の銀行と違って、あまり信用ならないことも多々起こるようですから、そういう人がいてもおかしくありません。

おどろくことに、フランスでは総世帯数の約半分がこの所得税を免除されている、という調査結果が発表されています。言い換えれば、所得税を払っているのは収入がある世帯の半分しかない、ということになります。所得税を払う人が半分しかいないのでは、所得税を払う人々に重税感と不公平感を抱いている人が多いことも理解できますし、一般食料品や書籍が5.5%の他は大部分が19.6%という高率なTVA(付加価値税)がフランスの税収入のトップだということも、なるほどと思うようになります。

確定申告用紙は毎年郵便で配達され、以前は紙の封筒でしたが2年ほど前からは薄くてシャリシャリした素材のビニール袋に入れられています。ところが、毎日のように届く邪魔で無駄なダイレクトメールに同じ材質のものがたくさんあるのです。これではDMの束と一緒に、開封もせず捨てる人が大勢いるに違いありません。テレビのニュースでは「濃紺のビニール袋には確定申告用紙が入っています。DMと間違えてゴミ箱送りにしないよう、ご注意ください」とアナウンサーが告げています。

税金支払いへのためらいからか、はたまた記入の煩雑さからか、多くのフランス人はまるで夏休みの宿題のように、最後の最後までこの申告書提出を延ばします。そのため、締め切り日の夕方の税務署は大混雑(郵送途中になくされるかもしれない、と持参する人が多い)、税務署が終ってしまうと次は締め切り日当日の消印が有効なため、郵便局も混雑するようです。この締め切り日を1日でも過ぎると10%の課徴金が追加されるとあっては、期限日提出に必死になるのも当然なのですが。また業務簡素化に役立つため、インターネット上で確定申告を行う場合、2週間程度の猶予があたえられています。

画像上:10数ページの記入要項と共に、4ページの申告書が2枚送られてくる。何故2枚かというと、まったく同じ事を記入して自分の控えにするという訳。
画像中:封筒の素材は、DMの封筒やスーパーで生鮮食料品を入れるビニール袋と同じような素材。
画像下:個人加入の生命保険や預貯金の利子、貸家の家賃収入から臨時のアルバイト等々の収入の申告はもちろん、扶養家族や税金軽減の理由となるものもまとめて申告。これは証明書類と共に提出しなければならないので、集める書類の数々を考えるだけでも頭痛の種。

【短信】パリは日がのび、木々の枝も芽を出し始め、春を感じさせますが、吹く風はまだまだ冷たく、春本番はまだ先のようです。3月の最終週からは夏時間になり、夕方がぐっと長く明るくなります(日本との時差はマイナス7時間)。


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