|
ローライズのジーンズやパンツ、丈の短いTシャツやタンクトップ、シースルー素材のトップの流行とともに一気にバラエティー豊かになったのが、女性のランジェリー。以前は豪華なレースをふんだんにつかったセクシー&フェミニンなラインと、コットンやプリント地をつかったカジュアルなラインのふたつが主流を占めていました(お年を召した方々のラインはまた別に存在します)。ところが2〜3年ほど前から「見えてもおかしくない下着」が流行しはじめ、今では一歩進んで、「見せるための下着」も多く出てきています。日本の多機能ランジェリーとは違った、お洒落心と遊び心にあふれた美しくて楽しいランジェリーが多いのが特徴といえるでしょうか。
そのナンバーワンはなんと言っても「string/ストリング」と呼ばれる、日本で言うTバックショーツです。流行のきざしが現われ始めた2001年には、普通のショーツの売り上げが6%ダウンしたのに対し、ストリングは27%もアップしたのだそうです。そのためパリのある有名デパートでは、ランジェリー売り場の一角にストリング専門コーナーを設けているところもあるほど。最初はアウターにひびかないというのがキャッチフレーズでそれほど目立ちませんでしたが、今ではローライズのウエストラインの上(特に脇と背中側)に、わざと見えるようにはく人もいて(最初のうちは見るとドキッとしたものですが、最近は慣れてしまいました)、素材や色づかいもありとあらゆるものがあります。そこで下着メーカーではブラと揃いのデザインで普通タイプのショーツとストリングの2種類を必ずと言っていいほど展開しています。
ちなみに女性用普通タイプのショーツを「culotte/キュロット」、ローライズのことを「taille-basse/タイユ・バス」と言います。日本で洋服の下に着るスリップですが、フランスではこれは何と男性用ブリーフのことなのでお買い物の際はご注意を(最近では女性用普通タイプのショーツをスリップと表示するメーカーも出てきました)。日本のスリップはこちらでは「combinette/コンビネット」とか「nuisette/ニュイゼット」と言い、普通は寝る時に着るものです。それってネグリジェのこと?と思われるかもしれませんが、「négrigé/ネグリジェ」というのはフランス語で寝巻きなどの上にはおるガウンのことです。ショーツの話題のついでに申し上げると、ガードルというものはほとんど見かけません。日本人よりよほどガードルが必要と思われるような体格の女性が多いと言うのに、面白いですね。
最近では男性用のストリングも、デパートの下着売り場で普通に陳列されているようです。ある雑誌の記事によると、従来のデザインのものよりずいぶん高い値段がついているにもかかわらず買う人が少しずつ増えていて、去年のクリスマス時期には在庫がなくなるほどよく売れたところもあったそうです。定年間近という店員さんは「私が男性下着を売りはじめた頃は、綿ジャージのカルソンタイプが主流だったものです。それがここまで進化するとは夢にも思いませんでした。」と笑ってインタビューに答えていました。
「soutien-gorge/スゥティヤン・ゴルジュ」と呼ばれるブラジャーは、日本と違うところがいくつかあります。まず日本ほどサイズ分けが細かくないということ。そのためか同じサイズでも、メーカーやデザインによってつけ心地にずいぶん差がある感じがします。フランス女性はあまりつけ心地を気にしないのでしょうか。それから薄いレースや布地だけで裏パッドのないブラもかなり目につくこと。これは日本ではあまり見かけませんね。ところで、日本でいうハーフカップは「balconnet/バルコネ」、3/4カップは「corbeille/コルベイユ」と言います。
こちらではランジェリーショップで男性を見かけることがよくあります。若い人はもちろん、オジサマ、オバサマがカップルで下着選びをしているのも珍しいシーンではありません。ブラとショーツお揃いのひと組はアンサンブルとかパリュールと言って素敵なプレゼントとされているので、ノエルやバレンタインのシーズンに若い男性が1人で選んでいる姿も微笑ましいものです。もちろん彼らをジロジロと変な目で見る人はひとりもいません。
画像上:同じ素材で string(左)とculotte(右)の両デザインを展開。
画像中:ウエストラインから見えることを考えたデザイン。
画像下:和風の柄も人気です。
【短信】パリでは先日、オペラ座通りにスターバックスのフランス第1号店がオープンしました。観光客の多い通りということもあり、多くの客で賑わっています。独特のカフェ文化のあるフランスでのスターバックスの行方が注目されるところです。(1/23)
|