■Tisaneはいかが? 2003.11.3 update

サマータイムが終わり(10月26日)、日ごとに日照時間が短くなり、寒さが増して冬に向かっているフランスです。今年は夏がとても暑かったので、冬が厳しい寒さになるのではないかと噂されていますが、どうなるでしょうか。今日はフランスではとても人気のある、と言うよりもコーヒーや紅茶と同様に普通の生活にとけこんでいるtisane(ティザーヌ/ハーブティー)についてお話しします。

フランス家庭のキッチンでは、コーヒーや紅茶といっしょにハーブティーのティーバッグが揃っているのをよく見かけます。カモミールやヴェルヴェーヌ、ティヨル(リンデン)、ペパーミントなどが、単一あるいは複数のブレンドで、手軽なティーバッグで売られているのです。ご存じのように、ハーブにはそれぞれ様々な効用があって、フィトテラピー(薬草療法)があるほど。そこで日常的な軽い症状を和らげるため、その昔から民間療法として使われてきたハーブ類が今でも活躍しているのです。例えば、夕食の後などに「カフェにする?それともティザーヌ?」と聞かれることがよくあります。これは寝る前にコーヒーを飲むと眠れなくなるという人のためだけではなく、胃や肝臓の働きを助けるハーブで消化を促すためなのです。もちろんレストランでもオーダーすることができます。

昔からよく飲まれているハーブには、気分を落ち着かせるカモミール、神経の緊張をとき胃腸の調子をととのえるヴェルヴェーヌ、リフレッシュ効果と消化に効き目のあるペパーミント、心身の疲れを癒し神経性の頭痛にも効くというティヨル(リンデン)などがあります。最近は代謝促進と利尿作用のあるハイビスカスや緑茶などをブレンドした、痩身効果をうたったハーブティーなどもありますが、パッケージをよく見ると「栄養バランスのとれた低カロリーの食生活をすること」などと注意書きがあったりして、苦笑させられます。

ティーバッグは確かに手軽だけれど、ハーブが粉々で成分が既に気化してしまい、あまり効果がないと言う人々のために、ホールのハーブも普通にスーパーマーケットなどで売られています。そしてさらにHerboristerie(エルボリストリィ/薬草店)に行くと、様々なハーブとそのブレンドが売られており、薬草に詳しい店員さんに自分の症状を説明すると、適したハーブを処方してくれます。薬草店ではティザーヌに限らず、吸引やマッサージ用のエッセンシャルオイルなども扱われていることが多く、おだやかな効き目の自然な民間療法を好む人々に多く利用されています。



画像の3種類のハーブは、いずれも薬草店で買ってわが家に常備してあるもの。摘み取られたそのままの形で乾燥されています。
画像右上:ペパーミント
画像左上:ティヨル(リンデン/菩提樹)
画像右下:蓋付きのティザーヌ用カップ。ハーブ(ヴェルヴェーヌ)が入った容器は底に穴があいていて、このままカップに入れて熱湯を注ぎ、蓋をして抽出できるようになっている。
画像左下:ホールタイプの良質な乾燥ハーブは抽出後フレッシュハーブのようになる。


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