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「紅茶にしますか?それともコーヒー?」プチホテルや知人宅に泊まった翌日の朝食に何を飲むか聞かれることがあります。フランス人の朝食と言うと、クロワッサンにカフェオレ、というイメージを持たれる方が多いと思いますが、クロワッサンを毎朝食べる家庭は少ないですし、コーヒーの代わりに紅茶を飲む人も意外に多いものです。
ちなみに典型的な朝食は、バゲットを適当な長さに切ってから更に半分に切り、バターを塗った上にジャムをたっぷりのせたものをタルティーヌ。これをどういう訳かコーヒーなどにどっぷりと浸してから食べるのです(紅茶に浸す人にはまだお目にかかったことがありません)。私はどうにも試してみる気にならないのですが。
こちらに来て知ったのですが、意外なことにブラックコーヒーよりもカフェオレの方が胃によくないのだそうです。空っぽの胃にカフェオレを流し込むなんて、とんでもないと言うお医者さんもいるほど。シコレというアンディーブの根を焙煎したものをコーヒーの粉に混ぜるとよいと言われています。このシコレ、戦時中はコーヒーの代用品として使われていたそうです。そして胃が弱いけれど、コーヒーに似た香りと味を楽しみたいという人に今でも愛用されています。コーヒー売り場で売られていて、先日お歳を召した女性が「私はコーヒーとシコレを半分ずつ入れるんですよ」と言っていました。また、既にシコレをブレンドしたコーヒーや、子供に人気のホットチョコレートにシコレをブレンドしたものも売られています。
最近は家庭用のエスプレッソマシンも登場して、家でエスプレッソを楽しむ人も増えてきましたが、一般的には紙のフィルターで漉すコーヒーメーカーを使う人がほとんどです。日本では焙煎した豆を買って家で挽くコーヒー好きの方もめずらしくないですが、フランスではほとんどの人々がスーパーで既に挽いてあるコーヒーを買います。1パック250g入りですが、1人1杯分約10gとして25杯分ですから、1人1日2杯飲む4人家族の家庭ではあっという間になくなってしまいます。回転のよい商品ですし、開けたら日数をおかずに使い切ってしまうので、家で挽くことに固執しないのかもしれません。でもパリにはコーヒー専門店が何件かあって、焙煎時には店の外によい香りが漂っています。
外のカフェで 『un café s'il vous plaît』とコーヒーを頼むと、出てくるのは小さいカップに入ったエスプレッソです。アメリカンコーヒーに代表される薄いコーヒーは「靴下コーヒー」などとひどい名で呼ばれ、嫌いな人が多く、やはり日本でフレンチローストと言われる深煎りのコクのあるコーヒーが好まれています。
スーパーマーケットのコーヒー・紅茶売り場に行くと、紅茶の売り場がコーヒーと同じくらいの面積を占めていることもよくあります。英語で 『breakfast』と印刷されているパッケージも何種類かあり、朝食に紅茶を飲む人も多いことがうかがえます。そしてバニラやイチゴ、洋梨やオレンジ、シナモンなどの香りがついた紅茶も人気があります。緑茶などはストレートでは青臭くて苦手という人も、レモンやベルガモットのフレーバーティーになると飲むようです。
旅行のお土産に、スーパーでも買えるコーヒーや様々なフレーバーティーなども楽しいかもしれません。インスタントコーヒーは、同じ銘柄のものでも国によって好みが違うために、少しずつ違う風味に仕上がっているそうです。
画像上:青い花が入った量り売りのアールグレイ。紅茶好きにはやっぱりポットでいれる正統派の紅茶が好まれるようです(忙しい時には手軽なティーバッグが人気)。
画像中:いちばん小さいのが日本の定番サイズのボウル。中くらいのがフランスでの定番サイズ。いちばん大きなものはどんぶり程の大きさがあります。
画像下:深煎りの色の濃いコーヒー。後ろのポットは昔使われていたようなホウロウのコーヒーポット。アンティークの品としてコレクターもいます。
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