| ■聖人ヴァランタン (St-Valentin) |
2003.2.3 update |
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フランスでは(フランスに限らず、カトリックの国ではそうだと思いますが)1年365日それぞれに、キリスト教の聖人の名前が付けられています。昔は生まれた子供の名前をつけるのに、この聖人の名前のリストにないものは出生届が受け付けられなかったということです。今でも、フランス人には同じ名前の人が多いと感じるのはこのためでしょう。ファーストネームとして一番多いのがミシェル(これは戦後のベビーブームに生まれた男性に多い)、苗字ではマルタンだそうです。もちろん今は名前は自由に選べるようになっています。最近では女の子にはエマやクロエ、男の子にはトマやレオという名前に人気があるようです。ちなみに節分の2月3日の聖人は St-Blaise(聖ブレーズ)。フランス人にもほとんど知られていない聖人ですが、哲学者パスカルのファーストネームはこのブレーズです。
ところで、2月14日はバレンタインデー。聖ヴァランタンがこの日の聖人という訳です。日本では女性から男性にチョコレートをプレゼントするのがお決まりですね。フランスではここ2〜3年で商業ベースにのってきた程度で、日本のように一大イベントとしては認知されていません。「商業主義にのせられてるだけよ。バカバカしいわ」とスッパリ切り捨てる若い女性もいるほど。こういう具合で、義理チョコはおろか、来月のホワイトデーなるものも存在しないのです。
それでも聖ヴァランタンは愛する人々の守護聖人ということで、この日、日本とは反対方向、つまり「男性から女性へ」贈り物をする習慣があります。「私は妻を365日愛していますが、この日は特別。毎年彼女に香水をプレゼントするんですよ」と、60歳をとうに越えたムッシューが言うのを耳にしたことがあります。香水はプレゼントの第2位だそうですが、香りの好き嫌いは微妙なものなので、これはよく知った女性に贈る、親密な贈り物と言えるでしょう。
プレゼントの第1位は「花」。花屋さんによると、最近は色とりどりのブーケの人気も出始めたものの、やはり真紅のバラの花束が一番人気で、赤いバラは品薄状態になるほどだそうです。このため2週間以上も前から予約する人もいるとか。クリスマスツリーの後、冬場は花が多くないので、花屋さんとしてはかきいれ時です。少ない花のなかでは、花屋さんの店先では絹のような花びらのアネモネや、南仏の雰囲気を伝えるミモザなどが、明るさを添える季節でもあります。
画像右:日ごとの聖人の名前が載っているカレンダー(去年の2月のもの)。聖人の名前は、テレビの天気予報の最後で「明日は聖○○です」と言われるほど、フランスでは馴染みの深いものです。
画像左:色鮮やかなアネモネとよい香りの黄色いミモザ
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