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さて、今日はフランスの洗濯事情について、です。日本ではちょっと考えられないことですが、パリでは「外の通りから見える所に洗濯物等を干してはならない」と市の条例で定められています。中庭に面していればいいのか、というと、これもアパルトマンの規約に「中庭から見える所に洗濯物等を干してはならない」などと書かれていることが往々にしてあるのです。
乾燥機を持っていればまだしも、洗濯機を置く場所もないようなアパルトマンも少なくないパリでは、コインランドリーで洗濯/乾燥(この乾燥機は業務用の巨大なものです)、あるいは自宅で洗濯して室内乾燥するのが一般的です。私は一度自分の靴下を乾燥機に入れてしまい、“ベビー用”靴下に縮小してしまって以来、天然繊維の衣類を乾燥機に入れるのは避けますが、フランスではあまり気にする人がいないようです。縮み防止に化繊の割合が多いのかもしれません。
洗濯機はみなさんもご存じの、正面開閉のドラム式の全自動が一般的です。最近「洗濯物の出し入れにいちいち屈まなくて済む」のをセールスポイントに、日本の洗濯機のような上部開閉タイプのものも売り出されています。冷水で洗う、ということはほどんどなく、洗濯機には30〜90度の水温調節ダイアルがついていて、化繊や色物は30〜40度、シーツやテーブルクロスなどの白いリネン類や汚れの激しい作業着などは90度で洗うのだそうですが、こんな高温で洗って生地が傷まないのか気になる所です。
フランスの大部分の地域では水に石灰分が多く含まれています。石灰は時間がたつに連れて洗濯機内部やヒーターにこびりつき、洗濯機の寿命を縮めてしまうので、中和剤を入れる必要があります。また中和剤を入れると、使う洗剤の量が少なくてすむという利点もあって、多くの人が利用しています。石灰は洗濯物の繊維にも付着して、乾いた洗濯物をゴワゴワにし、白地や薄い色のものは洗濯を重ねるうちに灰色っぽく変色させてしまうのですが、これを防ぐ成分の入った中和剤も最近出てきました。
そして欠かせないのが柔軟剤。これを入れないと、それこそタオルはガサガサ、ポロシャツはパリパリ、ジーンズはゴワゴワで、肌触りが悪くなってしまいます。柔軟剤の香りもバラエティーに富んでいて、日本でもよくあるフレッシュ系やフローラル系の香りもありますが、こちらではバニラや桃などの甘い香り、青リンゴの香り、ラベンダーの香りなどに人気があるようです。柔軟剤が既に配合されたお得な(?)洗剤もあります。
その他に、洗濯中に水に溶け出した染料を吸収して他の衣類に付着するのを防ぐシート、色移りしてしまったその色を落とす洗剤、低温洗濯で除菌効果があり、白いものは真っ白に、色物は色鮮やかに洗いあげる洗濯補助剤等々、フランスの洗剤売り場では実に様々なものが売られています。
画像上:顆粒状の中和剤(左)と、繊維への石灰付着防止剤が配合された固形の中和剤
画像中:黒や濃い色の衣類専用の、染料定着剤が配合された液体洗剤(左)と、アイロン掛けがパリッと仕上がる柔軟剤入りの液体洗剤(右)。手前は洗剤のメジャーカップ。液体洗剤を計って、カップごと洗濯機に入れる。
画像下:低温で洗濯しても除菌効果があり、白物は真っ白に、色物は色鮮やかに仕上げる洗濯補助剤(左)と、白物と色物を一緒に洗っても色移りしない、染料吸収シート(右)
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