■Joli mois de mai(素敵な月、5月) 2002.5.8 update

復活祭も過ぎ、サマータイムとなっていよいよ春本番といいたいパリですが、「4月の間は洋服から糸1本抜き取ってはならない」という諺があるほど冷え込むことがあります。去年は冷たい雨の降る晩秋のような日が続き、パリの人々を震えさせていましたが、幸い今年は天気が良い日が続き、平年を上回る気温の日が続きました。けれども下旬になって急に寒くなりパリの人々をびっくりさせています。

そんな変わりやすい季節、春を毎年感じさせてくれるのが「ホワイトアスパラガス」。フランス語では"Asperege blanche(アスペルジュ・ブランシュ)"といいます。ほんのりとした甘さとかすかな苦味が持ち味です。今年は4月の気候がよかったせいか、去年よりずっと安い値段でうられていて、食卓にも頻繁に登場しているようです。お値段ですが、500gで5ユーロ位で購入しました。 ただ、このアスパラガスはオーガニック栽培のものなので 普通栽培のものだと、もう少し安いと思います。 筋の多い皮を2度剥きして塩茹でし、伝統にのっとるならば、白ワインとエシャロットを煮詰めた中に卵黄を加え混ぜた後に泡立て、火から下ろしたところで澄ましバターを交ぜこんで仕上げる「ソース・オランデーズ」を添えます。モンパルナスに1927年に開業し芸術家達に愛された老舗ブラッスリィ、ラ・クーポールでは、この時期フランス南西部ランド地方産の直径2センチはある、まるまるとしたアスパラガスをこのソースで楽しむことができます。 ソース・オランデーズまではちょっとという時には、マヨネーズに泡立てた卵白を混ぜた軽いソースでいただくのも、なかなか美味しいものです。

そして5月1日。フランスでは "Fe du travail (フェット・デュ・トラヴァーユ/労働の祭)" で休日です。今年は大統領選挙にからんで、労働組合のデモの他にも多くの政治的なデモが、パリをはじめとしてフランス各地で繰り広げられています。 そんな政治色の濃い今年の5月1日ですが、フランスではこの日、家族、恋人、友人などの幸福を祈って"Muguet(ミュゲ/スズラン)"の花を贈る習慣があります。"Clochettes du bonheur(クロシェット・デュ・ボヌール/幸せの鈴)という可愛らしい名前もつけられていて、フランス人にとても愛されています。面白いことに、普段は商売の免許をもたない人は、路上で物を売ることは禁止されているのですが、この日1日だけは特別。スズランの花に限って(スズラン以外の花を入れてはならないそうです)普通の人も、売ることが許されるのです。商店街を歩くと即席の台のうえにスズランの小さな花束を置いて売っている人々をみかけます。今年の相場は1本1ユーロ。去年は1本5フランだったそうですから、ユーロ移行による便乗値上、と苦笑する人もいますが、やはり小さく可憐なスズランを見ると、1つ手に取らずにはいられないのがフランス人のようです。


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