■インド洋大津波からもうすぐ1年、タイのリゾート地の復興は? 2005.12.19 update

今月26日、アジアの多くの国に甚大な被害をもたらしたインド洋大津波から1年を迎える。12月第1週に、プーケットのパトンビーチ、バンタオビーチ、カマラビーチ、パンガーのカオラックの復興状況を見てきました。今回は、タイのリゾート地の最新状況をレポート!

プーケット、特に一番賑やかなパトンビーチは、ほぼ以前と変わらないくらいに復興し、ホテルもレストランも改装されピカピカ、日本人観光客は若干少ないものの、賑わいはかなり戻りつつある。11月〜4月は海も静かなベストシーズン、特に12月はハイシーズンとあって、12月第1週に視察に行ったときにも飛行機は満席、ホテルも混みあっている状況。

ラグジュアリーなホテルが立ち並ぶバンタオビーチ市役所の方に聞いたところ、「今は衛星で津波が起きそうな状況があったらバンコクからデータが送られ、ビーチにある警報機がなることになっている。警報機は今後も増やしていく。観光客を避難させるためのマニュアルも周知徹底してある。前回は、タイ人は津波に関する知識がなかったが、もし次回津波があっても絶対1人も死なせない」と語気強く語っていた。観光復興が地元の復興に何よりも大切と、津波後2ヶ月で道路整備など必要な対策は全て打っていったそう。確かに、今年2月に訪問したときには既に観光客を受け入れる準備が整っていた。今月26日には、各地で津波の追悼式が行われる模様(画像右:追悼式の看板)。

一方、タイで最も深刻な被害を受けたナムケン村(沢山の観光客が亡くなったカオラックの北の漁村)では、未だに倒壊したままの建物や海から流されてきた船がそのまま残っているものの、漁港には船が戻りつつあり、釣った魚をチェックしたり計量したりする人たちがいた(画像左)。

私と一緒に訪問した人は今年1月と2月にこの地を訪れたそうで、「当時はゴーストタウンと化していたけれど、ずいぶん復興に向かっていて安心した」とのこと。少しずつでも確実に人々は復興に向かって動いている様子が分かり、ちょっと安堵した。その村の小学校は、世界的ハイパーマーケット「カルフール」などの企業の援助などが入り、建物は立派に立て直され、制服も支給され、子供たちも元気に遊んでいた(画像中)。小学校の脇には仮設住宅が建てられ、そこで新しい暮らしを始めている人たちも見えた(画像右)。

一見元気そうに見える子供たちも、絵を描かせると津波の絵や、救助隊の絵などを描いていて、心の奥の傷は根深いよう(画像左)。それでも、先生に聞けば確実に元気になっているとのこと。やはり月日が経っていくこと、そのときに支援が適切に入ることが一番の対策なのかもしれない。

ナムケン村の南にあるカオラックでは、当時の状況を生々しく語るホテル倒壊現場や港の建物も残っている(画像中)。津波が来て浜の地形が変わり、道路が途中で剥ぎ取られている場所や、船が陸地まで持ってこられてしまったもの(画像右)もあった。6メートルの津波というのがどれほどの威力だったのか、そこで何が起きたのかまざまざと見せ付けられてしまう。

その一方で、町には新しいお店も続々オープンし、完全リニューアルを終えて観光客を迎えているリゾートホテルも増えてきた。静かな白い砂浜に広い部屋、大きいプール、リーズナブルなお値段は魅力(画像左)。特に、カオラックはこれからベストシーズンのダイビングスポット、シミラン諸島の玄関口なので、ダイビングの前や後の宿泊先としては絶好の立地。潜った後の疲れをこんなところでのんびり癒すのも良いかも(画像中/右:シミランの元気な珊瑚とお魚たち、10月撮影)。

人が沢山亡くなった場所に遊びに行くことに、日本人やその他の東洋人はなんとなく抵抗を感じることも多いかもしれないけれど、タイの被災したリゾート地では世界中の観光客をまた受け入れていくことに全力で取り組んできた1年のようだった。元気になっていくこうした場所を訪れ、楽しむことは結果的にこの地域の人たちを元気付け、経済的に復興していくことにもつながるのかも。私自身はこの年末年始はこの地域で過ごすことに決めました!


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