■中華系が多いはずなのに、結構静かな旧正月 2005.2.21 update

旧正月、またの名をチャイニーズ・ニューイヤー。今年は2月9日が元旦にあたる。タイは、中華系タイ人が非常に多い。とりわけ金持ちとバンコク在住者に多い。実際、私の職場でも、女性スタッフ3名のうち、2人が父母共に生粋の中国人で、もう1人は母親のみ中国人だ。大学教授もほとんど中華系だし、タクシン首相も中華系。

その割に、タイの旧正月は結構静か。もちろん、中華街へ行けば大騒ぎなのだが、クリスマスには、キリスト教徒なんてほとんどいないのに、町中にクリスマスツリーが飾られ、デパートではジングルベルが流れていたのに比べ、街にはHappy New Yearの垂れ幕もほとんど見られず、せいぜいホテルやデパートでちょこっと飾りがある程度。

イスラム教徒が大半を占めるインドネシアですら、チャイニーズ・ニューイヤーは休みなのに、タイは公式には祝日ではない。うちの中華系スタッフは、仕方なく半休を取ったり有休をとったりして、家族と過ごす時間を作っている。

1人は、パタヤ(バンコクから一番近いビーチリゾート)の病院で療養中の祖母のもとへ親族と向かい、お寺でお参りをして、神様に食べ物を捧げて、みんなでその食べ物を食べ、夜は中華料理屋の円卓を囲んだとか。もう1人は大晦日にあたる2月8日の昼、職場を抜け出してお参りに行き、元旦の午後、半休をとって家族で新年を祝ったらしい。2人とも2月10日はいつも通り出勤していた。日本人の感覚だと、大晦日と三が日は休みたいよなあ、と思って気の毒な気がしてしまう。

中華系タイ人は、他のアジアの華僑とは全く異なるのが面白い。タイにも他の東南アジアの国と同じように、沢山の中国人が移民している。しかし、ここでは世界的に例を見ないほどに中国人が完全にタイ人に同化し、タイ語を話し、タイの名前を持ち、タイ人と同じようなものの考え方をしている。これはタイが大変うま〜く外国人を取り込んできた一つの例かもしれない。

チャイニーズ・ニューイヤーが祝日じゃないっていうのは、純タイ人の、「軒は貸しても、母屋は取られないぞ!」という意思の表れのような気がして、ちょっと笑ってしまう。東南アジアでこの国だけが植民地支配されなかったのは、偶然だけでは片付けられそうにない。


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