■超VIP待遇で映画はいかが? 2004.5.17 update

最近でこそ、日米同時公開の映画もあるが、日本では、ハリウッド映画の公開はアメリカでの封切りより遅れること数ヶ月、というのが相場だ。でも、ここバンコクでは、だいたいのメジャーな映画はアメリカとほぼ同時公開だ。そして、特筆すべきことに「映画の回転が著しく早い」ってことがある。私の同僚は、毎週欠かさず映画を観に行っているが、それでも観るものがあるくらい、早いのだ。人気の映画でも、公開から1ヶ月もすると終わってしまうことも多く、日本の感覚で「そろそろすいたから見に行くか?」なんて出かけたら、もう田舎の映画館でしかやってなかったってこともしばしば。

でも、そもそも「映画館がすくのを待って見に行く」とか、「新しい映画を並んで待つ」ってことは、ここで暮らす外国人にはあまりない。普通はVIPシートを予約すれば済んでしまうのだ。VIPシートは、通常料金が100B程度のところ、倍程度の割り増し料金で、ゆったりシートの指定席で鑑賞できる(1B=3円弱)。中でも度肝を抜く豪華さなのが、飛びぬけて高い500BというVIPシートを持つ、「サイアム・ディスカバリー」のEGVシネマだ。

「あなたをスターのようにおもてなしします」と銘打ったこのシート、まず、映画館の入り口を入るやいなや、驚愕の世界。ロンドンの高級パブか?と見まがう雰囲気のバーがある。ここで、映画が始まるまでのひとときを、カクテルなんぞ飲みながら過ごせるのだ。一つ前の上映が終わり、観客が出て行ってしばらくすると、中に案内される。わずか40席ほどのシートでスクリーンを独占。席はそれぞれ2つで1組になっており、カップル仕様のよう。飛行機のファーストクラス級の椅子はリモコンによるリクライニング付。後ろの席との感覚も十分すぎるくらいあいているので、まったく周りを気にせずにフルフラットにして、足置きも出せる。完璧に寝転がれるから、一番前の席でも首が疲れることはない。各シートには、冷え防止の靴下と毛布も備え付けられている。だったらあんなに冷やさなきゃいいのにとも思うが、とにかくタイの映画館の中は極寒なのだ。

で、ドリンクと軽食のメニューもあり、映画の間中いつでも、注文すると席まで届けてくれる。「スターのようにおもてなし」ってのは、大げさじゃなかった、と感じる。通常の5倍も払ってみるのは外国人ばかりだろうと思いきや、若いタイ人カップルも多い。景気が上向きなこともあって、小金持ちが増えているのかな。

最近はタイ映画の質もずいぶん向上してきたし、大概は英語字幕もついている。今の季節、40℃近い暑さが続き、スコールがいつ降り出すとも限らないし、観光に疲れたらVIP席で映画もいいのでは?

そんなに快適なら、日本で封切り前の映画を観光のついでに観てみよう!という方のために、最後にもう1つタイならではの習慣を。映画の予告CMが流れると、本編が始まる前に必ず、タイ国王をたたえるビデオが流れる。このとき客は誰彼問わず全員起立しなくてはならない。これを怠ると相当ひんしゅくなので要注意!

画像上:まもなく公開のキル・ビル2の巨大広告が飾られているショッピングセンター「マーブンクローンセンター」
画像下:究極のVIPシートがある、ショッピングセンター「サイアム・ディスカバリー」の外観

【短信】雨季に突入、スコールも多くなってきました。この間は洪水もあり、大渋滞! もうすぐ地下鉄が開業なのですが、あんなにすぐ街中水浸しになっちゃうのにホントに大丈夫なの?と心配です。(5/10)


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