■鳥インフルエンザの状況 2004.2.16 update

日本でも毎日ニュースになっている、鳥インフルエンザ。ベトナムで騒動になってからタイへ拡大、現在も感染報告は増え続けている。「調理した鶏肉は大丈夫」ということで、大好きな鶏の炭火焼「ガイヤーン」もしばらく食べていた私だが、ここのところ、鶏や卵のメニューを中止するレストランが急増した。感染者数がまだ少なく、人から人への感染が確認されていないとはいえ、きっとSARSの時の教訓から、念には念をということで対応しているように見える。

先日、感染地域といわれる地方へでかけたところ、薄いレインコートみたいなのを身に着けた「消毒隊」が4人くらいで歩いているのを見かけた。もっとも、田舎ではつがいの鶏を飼うのは「ごく一般的」な習慣らしいので、どの家庭にも危険はあるのかもしれない。タイは鶏が主要輸出産業でもあって、健康面での問題と同様に経済的打撃が心配されている。タイ政府は最初、「死んだのはコレラのせい、インフルエンザは発生していない」(コレラだと輸出可能らしい)と言っていたが、いよいよ逃れられないと思うと「やっぱり発生していた」と。

それ以降、タクシン首相は「調理したものは100%安全!」ということで、テレビの前で食べて、食べて、食べまくっている。先日はそれをアピールするイベントまで行われ、ガイヤーン(炭火焼)やカオマンガイ(蒸し鶏を鶏スープで炊いたご飯に乗せる食べ物)等々、鶏メニューのオンパレード、それをゲストに振舞う様子がテレビに映っていた。

衛星会社や携帯電話会社等々をもち、いまや財閥としても向かうところ敵なしのタクシン首相は1月末に、「調理した鶏肉や卵を食べて鳥インフルエンザにかかり、死んだ人には300万バーツ(900万弱)、病気になった人には10万バーツ(30万円弱)を私の私財からを支払う」とぶちあげた。まったくタクシン首相以下、タイ政府のパニックとも映る奮闘振りは、「そんなことまで?」と驚くことばかり。頑張っても、頑張っても、国内消費は10%に落ち込み、輸出先の半分を占めている日本向けが禁輸措置で輸出できず、タイ商業省は「これ以上禁輸を続けるなら、タイに輸出するトヨタの車も消毒しろ!」と逆ギレ。まったくびっくりなニュースだけど、こちらに住んでいると「なんかすごくタイらしい、ホントにやりかねない」とも思えてしまう。そもそもタイ・トヨタ財団もあって、タイの社会貢献活動に取り組んでいるトヨタをわざわざ名指ししなくてもいいのに。まあ、きっと知名度もあって「分かりやすい見本」なのだろう。

それにしても、早く収まってまた美味しいガイヤーンが食べられるようになるといいのだけど。

画像上:タイ東北地方の料理、ガイヤーン(鶏の炭火焼)
画像下:ガイヤーンを出す東北料理レストラン


<<もどる