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バンコクは、世界的にも「渋滞の街」として有名である。渋滞がひどくなることは一種の景気バロメーターでもあって、1997年のアジア通貨危機以降めっきり減った渋滞が去年の後半から再び勢いを盛り返してきたことを、半ば喜びとともに見たタイ人も多いよう。
そうはいっても渋滞はやっぱり迷惑なもの。実はこの元凶は、車の数ではないらしい、ということは、しばらくバンコクに住んでみると分かる。
上段の画像(1)を良く見てください。何かおかしくないですか?渋滞している?いやいや、そうではなくて6車線全部前に向いていませんか?ここはいつも渋滞することで有名なWorld
Trade Center(伊勢丹や免税店が入る大きなショッピングモール)前の通り。6車線もある広い通り、なんと一方通行なのである。
もう一つ、下段の画像(2)を見てみよう。こちらに向かってきている車がないですか? そう、バスである。一番右の一車線は、バスだけは通っていいことになっているのだ。これだけではない。この写真の方向に立ったときに後方にある交差点はまた不思議。左側の道から右折、この写真でいうと左側から下側に曲がることができない。
私の家はこの交差点から後ろに500メートルほど行ったエリアにあり、伊勢丹までは徒歩5分ちょっと。車で行くとすればまっすぐ行くだけであるが、帰りはとんでもないことになる。この一通をまず500メートルほど進み、右折、また300メートルほど進み、右折、500メートルほど進み、右折してようやくこの交差点に戻ってくる。左折してまっすぐ行って、ようやく元の場所に戻れる。
しかもこの道全てがいつも大渋滞。このコースで1時間以上かかったこともある。抜け道も全く存在しないので(大通りからのびる小道はほとんど行き止まり、一番奥には金持ちが住んでいるのでどかせないらしい)、ひたすら待つしかないのだ。
渋滞になると、なぜか信号の変わり方が遅くなり、10分近く変わらないこともままある。交通量の多い側を止めることになっているらしく、ますますその方向は車が溜まることになる。一方通行が多く、みんなが「ぐるっと回りたい」わけだから、詰まり始めるとその「ぐるっと回る」四辺全てがぴったり止まってしまうことは容易に想像できる。
このひどい渋滞に、タクシン首相がついに立ち上がった。今までバスしか通れなかった車線を、一般車も通行OKとし、左折禁止だったところを通れるようにした。今実施中のこの措置は、渋滞が減るかどうかの効果をみる数ヶ月間の時限的なものとのこと。効果が上がるといいのだけど、今のところバスが通れていた1車線が通行可となるだけなので、その1車線が渋滞するのは必至。どうせなら思い切って反対車線を2〜3車線に増やしたらいいのに、というのはみんなが分かっているはずだけど、どうしてそうならないのだろう。この辺りが非常に「タイらしい」といえばそうなのだけど。
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