■ドラゴンボートレース 2002.7.1 update

6月16日(日)、旧暦の5月5日にあたるこの日、台湾は端午節ににぎわいをみせた。端午節は台湾の3大祝日の一つでとても重要視されている。ちなみに現在台湾では5日に1度の断水が実施されているが端午節の日は断水は行われなかった。さて、端午節といえばちまきを食べること、そしてドラゴンボートだ。この日、ドラゴンボートレース大会が台湾の各地で行われ、日台湾はドラゴンボートに熱く沸いた。

ドラゴンボートとは中国語で龍舟(ロンジョウ)と呼ばれる龍の形をしたボートで紀元前2世紀ころから伝わる伝統的なものだ。大会では学生から社会人、そして海外からも組ごとに多くのチームが参加する。私は台北縣新店市のMRT新店駅近くの碧潭で行われた大きな大会のひとつである台北縣議長杯龍船標賽に出向きました。

端午節の恒例行事であるだけあって会場になっている川辺には多くの人でにぎわっていました。そしてもちろん多くの屋台も並んでいました。大会は朝8時前から午後6時ころまで行われ、多くの人は朝から午後までここで試合を観戦します。

ドラゴンボートの乗り手は大会によって多少異なりますが、この大会では鼓手(太鼓)1名、舵手(かじ)1名、こぎ手18名、そして台湾オリジナルである標手(フラッグハンター)1名の合計21名もの人がボートに乗る。18名のこぎ手は左右のポジションに分かれ、1人1つのオールを持ち、太鼓の音に合わせて力いっぱいこぐ。ボートの前には龍の頭、後方には龍の尾が装着されたドラゴンボートに18名のこぎ手が息を合わせてこぐその姿はまるでドラゴンの腕のように水をかぎわける。

大会には趣味のチームから毎日猛練習を行うチームまで多くのチームが参加する。その中で私は國立臺灣師範大學の国語教学中心というマンダリン語学スクールのドラゴンボートチームに注目した。このチームは学校で中国語を学ぶ超多国籍の外国人チームだ。2ヶ月間の猛練習を行い、大会に参加した。チームの中には男子チームに2人、女子チームに3人の日本人の方も参加していた。多国籍なチームということもあり言葉は十分に通じない場合があるようだ、しかし今までの練習で気持ちはひとつになっている。大会でも大きな活躍を見せた。また国際組では日本からも関西龍(関西ドラゴン)というチームが参加し、台湾の河に日の丸が掲げられた。

ドラゴンボートと聞いて龍の形をしたボートということはわかっていただけたでしょうが、レスの方法もまたユニークです。水上には4つのコースがあり4チームまで同時にレースを行えます。レースというと早くゴールをした方が勝ち。しかし、台湾のドラゴンボートはひと味ちがう。前記したフラッグハンター(標手)の存在だ。

ゴール近くになると、ボートの前方に待機していた標手は舟の前方にあるドラゴンの頭の上に体を移動する。そしてゴール地点に浮かぶコースの旗を取った時点でゴールとなる。600メートルという長いレースはその一点の旗に向かって進まなければならない。もし多少ずれて旗を取れない場合は舟の最後尾を通過した時点でゴールとみなされるので致命的なタイムの遅れになってしまう。そのため舵手の重要性は高い。

舵手のミスでコースアウトをして負けてしまうチームも中にはある。競ったレースでは標手の活躍が勝負を分けることもある。もし標手の胴や手が長ければ舟が同時にゴール地点を通過したときに相手よりも一瞬早くに旗をとることができるからだ。0.1秒差のレースは標手同士の戦いといってもよい。標手はゴールの瞬間に注目が集まる一方、危険もはらんでいる。速いスピードで走るボートの上で龍の頭に移動するわけだからちょっとしたミスでボートから落下する危険がある。ドラゴンボートの歴史では標手が落下して亡くなるという事故も起きている。

大会も総合優勝決定トーナメントも大詰めにかかろうというころ突然大雨が降ってきた。ドラゴンボートの日には雨が降るというジンクスがある。私が知る中でもこの4年間は続けて雨が降っている。ある人は言った。ドラゴンボートは雨を呼ぶと。雨の中もレースは続き、決勝レースにふさわしい好レースが繰りひろげられた。こぎ手全員の息のそろった動きとそのスピード、熱戦に会場は声援は大きく沸いた。


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