■台湾っ子に人気のお菓子、今と昔 2007.11.20 update

台湾の物価が急上昇している。ガソリン、ガス代はもちろんのこと、野菜、パン、調味料、飲み物、など軒並み値上げ。この物価の異常な上昇は家計を直撃、台湾の主婦を悩ませている。そんな折テレビのニュースで「とうとう“科学麺”が8元に値上げ」との報道が。“科学麺”といえば子どもに大人気の定番のお菓子。かつてこの“科学麺”は一袋5元であったが、やがて7元になり、とうとう8元にまで値上がりしたという。物価の上昇は台湾の子ども達のお財布をも直撃したのである。今回はそんな子ども達の最後の砦チープなお菓子を調査&試食してみることに。

学習塾が集まる界隈には小さな便利商店や文房具屋が多い。なかでも便利商店はタバコ屋と酒屋を兼ねたスーパー未満の小さな店。卵もあれば塩や砂糖もあり、洗剤やタオルもあるというちょっと懐かしい雰囲気のお店には、子どものお小遣いで買える範囲のチープなお菓子があふれている。そこでお店の老板娘(おかみさん)に売れ筋商品を聞いてみた。

輝く第一位は先ほども挙げた『科学麺(クーシュエミェン)』と『統一脆麺(トンイーツイミェン)』(各8元)いずれもセブンイレブン、スターバックス、ミスタードーナツを手がける統一企業の商品。ベビースターの台湾版で、調味粉を振りかけて食べるお菓子である。調味粉はかけすぎるととんでもなくしょっぱくなるのでご注意。一応お湯をかけても食べられるらしい。この二つ、中身は全く同じだがなぜか別の商品名で販売している。違う所は袋の口が『統一脆麺』が上下なのに対して、『科学麺』が左右になっているぐらい。野球選手の絵柄なのは統一集団がプロ野球チームを持っているから。ちなみに統一獅子隊(ライオンズ?)は今年優勝し、年間王者に輝いた。

次に人気があるのはプレーンな(=原味)『可楽果(クーラーグォ)』と、ココナッツミルク味の『乖乖(ククァイクァイ)』(各10元)。他にもいろいろな味があり、20元の大袋のものもある。『可楽果』はねじり型のカリカリと香ばしい豆スナック。もうひとつの『乖乖』はやさしい食感のサクサク軽いコーンスナック。“乖乖”とは(良い子)という意味で“乖乖歌”というCMソングまである。袋の後ろには楽譜もあり、子どものための正しい手の洗い方などがマンガで描かれている。

続いてランクインしたのは、台湾っ子の中ではすでに定番となっている『森永ニウナイタン』そう、それは紛れもなくあの森永ミルクキャラメルである。“日本森永製菓株式会社商標授権”となっているのでコピーではないことがわかる。14粒入り10元の通常サイズの他に、なんと日本でも見たことがない6粒入りのハーフサイズ(5元)がある。これはカワイイ! しかしこのサイズの物はこの店以外で見たことがない。地元の人にいわせれば、日本の森永キャラメルの方が牛乳の味が濃厚で美味しいんだそうな。

さらに甘いお菓子が続く。『大波露巧克力(ダーポールー)』の白と黒(各10元)と『乳加(ルージャー)』(小7元・大10元)。“巧克力”(チャオクーリー)とはチョコレートのこと。『大波露』の方は一口食べて手が止まる。これをチョコレートと呼んでいいものかどうか考えさせられる一品。一方の『乳加』はヌガーのこと。ヌガーはイケるが、コーティングされているチョコレートがこれまた微妙である。改めて日本のチョコレートのレベルの高さを実感した試食となった。

次に挙げる、まんま“タマゴボーロ”『旺仔・小饅頭(ワンジャイ)』(10元)と、まんま“かっぱえびせん”『蝦味先(シャーウェイシェン)』(20元)はもう少し上の世代に人気だったらしいが、今の子どもにはイマイチらしい。なんとなくこの日本の商品のパクリというところが、かつて日本の歌がさかんに中国語や広東語にカヴァーされた時代を思い起こさせ、ちょっぴり懐かしい。

以上が売れ筋のお菓子だが、老板娘がこれも人気だよ!と紹介してくれたのがカワイイ缶ジュース。『可口可楽(コカ・コーラ)』、『雪碧(スプライト)』、『芬達(ファンタ)』の250mlミニサイズ(各10元)である。

そろそろ取材を終わりにしようと思ったが老板娘のテンションは上がる一方。お店の片隅にある懐かしい駄菓子コーナーを紹介してくれた。老板娘の子ども時代、40年ぐらい前には駄菓子屋さんは“柑仔店”(ガマディアム・台湾語)と呼ばれ、子ども達に愛されていたという。真っ赤に色づけされたドライフルーツや麦芽糖と呼ばれるねり飴やタバコ型のお菓子を、懐かしがって買いに来る中年のお客さんも多いという。老板娘の昔話はそれから止まらなくなり、話はどんどんそれていったので今月のレポートはここまで。数十年後、『科学麺』について熱く語るかつての台湾っ子たちの姿が目に浮かぶようである。

※NT$(台湾ドル)1元=約3.54円(2007年11月現在)

画像上右:一番人気の統一の『統一脆麺』と『科学麺』(各8元)。
画像上左:スナック菓子『可楽果』と『乖乖』(各10元)。
画像中右:『森永ニウナイタン』(10元・5元)。6粒入りのミニサイズは掘り出し物!
画像中左:『大波露巧克力』(各10元)と『乳加』(小7元・大10元)。もう少し頑張りましょう。
画像下右上:『旺仔・小饅頭』(10元)と『蝦味先』(20元)はもう古い? とはいえ、まだまだ人気のお菓子です。
画像下左上:『芬達・オレンジ』、『芬達・グレープ』、『Coka-Cola』、『雪碧』のミニサイズ缶(各10元)。残念ながらコーラは英語版ロゴのものしかありませんでした。「汽水」とは炭酸水のこと。
画像下右下:“柑仔店”の懐かしい駄菓子たち。(5〜10元)これを目当てにやってくる中年のお客さんも多いとか。


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